きんのまなざし ぎんのささやき
牙 狼(冴 島 鋼 牙 Ver.)の世界を、気ままに妄想した二 次 創 作 サイトです
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いたずら
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
あたしが ’それ’ を思いついたのは、ほんとにちょっとした気の迷いとしかいいようがない。
その日、庭の草木に水やりをした後、額の汗を拭きながらリビングに入ってみると、そこには一人掛けのソファで目を閉じている鋼牙がいた。
出会った頃から数年のときを重ねた彼は、今や黄金騎士として信頼や尊敬を一身に集めているらしく、その自信と風格からくる落ち着いたいい面構えをしていて、眠っている今も、決してだらけ切ったところもなく隙のない凛々しく美しい寝顔を見せていた。
(んもう、なんてかっこいいの!)
ちょっぴり憎くも思えるくらいのかっこよさに、あたしは、はぁ~、と感嘆の溜め息がこぼれる。
(よく寝ているな…)
と、思わず、冴島家のSleeping beautyにうっとりと見とれていたけれども、ふいに悪戯心に火がついてしまった。
(今ならバレないかも?
…ううん、バレてもいいよね。バレたとしたら、鋼牙はどんな反応を見せるんだろう?)
自分の思いつきにワクワクしながらも、それに反するように
(でも、せっかく眠っているのに、起こしてしまったりしたら可哀そうかな…)
と実行を躊躇う気持ちも湧いている。
(うーーーん…)
悩むことしばらく。
一度思いついてしまったことに蓋をするのは、あたしにとっては難しい。
やっぱり試してみたいこの気持ちは抑えることはできそうにないな…
そう決心してしまえば、もう迷うことはない。
(よし!)
両手にぐっと力を込めて自分を鼓舞してから、そろりそろりと眠っている鋼牙に近づいた。
なんとなく真正面から近づくと気づかれてしまいそうだと思い、斜め後ろの方角から抜き足差し足忍び足…
ソファの背もたれの左側のほうにそっと手をついて、鋼牙の様子を伺うように覗いてみる。
(大丈夫!)
呼吸も乱れなく一定の調子だし、緊張した雰囲気でもない。
まだ気づかれていない今のうちにと、そっと顔を近づける。
ハラリと落ちた髪を慌てて指で耳に掛けながら抑えつつ、鋼牙の唇に自分のそれを押し当てる。
その柔らかい感触を感じながら、
(1… 2… 3…)
とゆっくり5つまでカウントし、何も反応のないことに半分がっかりしながら、口づけたときと同じように気配を消したままそっと離れようとした。
が、唇が離れたか離れないかのうちに、カオルの手首がガシッと掴まれ、腰に手が伸びてきてグイッと引っ張り込まれた。
(えっ!?)
驚いているうちに体勢が変わっていて、気づいたときには鋼牙の胸に飛び込んだような格好になっていた。
ハッとして顔を上げれば、そこにはしっかりと目を開いた鋼牙の顔。
「あっ…」
と思ったときにはカオルの唇は鋼牙によって塞がれ、甘く食(は)まれていた。
咄嗟に鋼牙の胸を押して離れようとするが、いつの間にか後頭部に回されていた手に逃れようもなく、鋼牙の好き勝手にくちづけは深くなっていった。
もちろん、そうなってしまえば、カオルが抵抗する力などあっという間になくなってしまう。
「…んっ …んふン…」
甘い吐息が鼻に抜け、思う存分に味わい尽くした後に、チュッとリップ音をわざと残して、ようやく鋼牙の唇が離れた。
けれど、まだ1cmと離れていたいところで鋼牙は口を開く。
「カオル…」
あたしの名を呼ぶ鋼牙の熱い息が唇にかかり、そんな小さな刺激にさえ、身体がビクンと反応して跳ねてしまう。
そのことに恥ずかしさを感じて、反発するようにわざと唇を尖らせる。
「起きてたの? んもう!
ちょっといたずらしようと思ったのに…
寝たふりなんてズルくない?」
なんとかしかつめらしく顔を引き締めて、精一杯睨んでみる。
けれど、鋼牙にとってはそんなの少しもこたえないみたい。
「’いたずら’ には ’いたずら’ を、だ」
とあたしを見つめる目をかすかに細めて言う。
まっすぐな視線が痛いほどなのに、耳に届く鋼牙の声は甘くて身体の奥深くに震えがくる。
が、それもほんの一瞬だ。
『クックックッ。甘いな、カオル。
魔戒騎士ともあろう者が寝首をかかれるようでは命がいくつあっても足りないぞ?』
というザルバの声に、鋼牙の膝の上に座るような格好になっていたあたしはびっくりして飛び降りようとした。
あ、もちろん、鋼牙はそんなことを許すはずもなく、しっかりと腰に巻きつく腕に阻まれて、未だに体勢は変わらないが…
「ザルバ! やだ、もう…
…ねぇ。鋼牙、離して?」
ザルバの存在をうっかり忘れていて、恥ずかしさに頬を熱くさせながら、鋼牙から離れようと彼の身体を押す。
けれども、鋼牙は話してくれず、意地悪そうな顔をして言う。
「もう1回…」
多くを語らずにその一言だけを言うと、わざとゆっくりとあたしの唇を指でなぞってくる。
「だって…」
あたしもそれだけを言って、ちらりとザルバに視線を向ける。
それだけで言いたいことが伝わったらしく
「ザルバ、あっち向いてろ」
と言った鋼牙が、手の位置をずらしてザルバの視線の外にカオルを逃がす。
そして…
くちゅ… ちゅ…
とぎれとぎれにみだらな水音と甘い吐息が静かなリビングに響きだす。
『やれやれ…
鋼牙、おまえも惚れた女には弱いもんだな』
ザルバの溜め息交じりの呟きは、残念ながらふたりの耳には届かないようだ。
fin
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
鋼牙さんとカオルちゃんのイチャイチャ妄想が止まんないな…
この暑いのに、そんなにくっつかなくてもいいのに。(あ、完全なひがみだな)
暑いなら、いっそ溶けてしまえ、黄金夫婦よっ!
あたしが ’それ’ を思いついたのは、ほんとにちょっとした気の迷いとしかいいようがない。
その日、庭の草木に水やりをした後、額の汗を拭きながらリビングに入ってみると、そこには一人掛けのソファで目を閉じている鋼牙がいた。
出会った頃から数年のときを重ねた彼は、今や黄金騎士として信頼や尊敬を一身に集めているらしく、その自信と風格からくる落ち着いたいい面構えをしていて、眠っている今も、決してだらけ切ったところもなく隙のない凛々しく美しい寝顔を見せていた。
(んもう、なんてかっこいいの!)
ちょっぴり憎くも思えるくらいのかっこよさに、あたしは、はぁ~、と感嘆の溜め息がこぼれる。
(よく寝ているな…)
と、思わず、冴島家のSleeping beautyにうっとりと見とれていたけれども、ふいに悪戯心に火がついてしまった。
(今ならバレないかも?
…ううん、バレてもいいよね。バレたとしたら、鋼牙はどんな反応を見せるんだろう?)
自分の思いつきにワクワクしながらも、それに反するように
(でも、せっかく眠っているのに、起こしてしまったりしたら可哀そうかな…)
と実行を躊躇う気持ちも湧いている。
(うーーーん…)
悩むことしばらく。
一度思いついてしまったことに蓋をするのは、あたしにとっては難しい。
やっぱり試してみたいこの気持ちは抑えることはできそうにないな…
そう決心してしまえば、もう迷うことはない。
(よし!)
両手にぐっと力を込めて自分を鼓舞してから、そろりそろりと眠っている鋼牙に近づいた。
なんとなく真正面から近づくと気づかれてしまいそうだと思い、斜め後ろの方角から抜き足差し足忍び足…
ソファの背もたれの左側のほうにそっと手をついて、鋼牙の様子を伺うように覗いてみる。
(大丈夫!)
呼吸も乱れなく一定の調子だし、緊張した雰囲気でもない。
まだ気づかれていない今のうちにと、そっと顔を近づける。
ハラリと落ちた髪を慌てて指で耳に掛けながら抑えつつ、鋼牙の唇に自分のそれを押し当てる。
その柔らかい感触を感じながら、
(1… 2… 3…)
とゆっくり5つまでカウントし、何も反応のないことに半分がっかりしながら、口づけたときと同じように気配を消したままそっと離れようとした。
が、唇が離れたか離れないかのうちに、カオルの手首がガシッと掴まれ、腰に手が伸びてきてグイッと引っ張り込まれた。
(えっ!?)
驚いているうちに体勢が変わっていて、気づいたときには鋼牙の胸に飛び込んだような格好になっていた。
ハッとして顔を上げれば、そこにはしっかりと目を開いた鋼牙の顔。
「あっ…」
と思ったときにはカオルの唇は鋼牙によって塞がれ、甘く食(は)まれていた。
咄嗟に鋼牙の胸を押して離れようとするが、いつの間にか後頭部に回されていた手に逃れようもなく、鋼牙の好き勝手にくちづけは深くなっていった。
もちろん、そうなってしまえば、カオルが抵抗する力などあっという間になくなってしまう。
「…んっ …んふン…」
甘い吐息が鼻に抜け、思う存分に味わい尽くした後に、チュッとリップ音をわざと残して、ようやく鋼牙の唇が離れた。
けれど、まだ1cmと離れていたいところで鋼牙は口を開く。
「カオル…」
あたしの名を呼ぶ鋼牙の熱い息が唇にかかり、そんな小さな刺激にさえ、身体がビクンと反応して跳ねてしまう。
そのことに恥ずかしさを感じて、反発するようにわざと唇を尖らせる。
「起きてたの? んもう!
ちょっといたずらしようと思ったのに…
寝たふりなんてズルくない?」
なんとかしかつめらしく顔を引き締めて、精一杯睨んでみる。
けれど、鋼牙にとってはそんなの少しもこたえないみたい。
「’いたずら’ には ’いたずら’ を、だ」
とあたしを見つめる目をかすかに細めて言う。
まっすぐな視線が痛いほどなのに、耳に届く鋼牙の声は甘くて身体の奥深くに震えがくる。
が、それもほんの一瞬だ。
『クックックッ。甘いな、カオル。
魔戒騎士ともあろう者が寝首をかかれるようでは命がいくつあっても足りないぞ?』
というザルバの声に、鋼牙の膝の上に座るような格好になっていたあたしはびっくりして飛び降りようとした。
あ、もちろん、鋼牙はそんなことを許すはずもなく、しっかりと腰に巻きつく腕に阻まれて、未だに体勢は変わらないが…
「ザルバ! やだ、もう…
…ねぇ。鋼牙、離して?」
ザルバの存在をうっかり忘れていて、恥ずかしさに頬を熱くさせながら、鋼牙から離れようと彼の身体を押す。
けれども、鋼牙は話してくれず、意地悪そうな顔をして言う。
「もう1回…」
多くを語らずにその一言だけを言うと、わざとゆっくりとあたしの唇を指でなぞってくる。
「だって…」
あたしもそれだけを言って、ちらりとザルバに視線を向ける。
それだけで言いたいことが伝わったらしく
「ザルバ、あっち向いてろ」
と言った鋼牙が、手の位置をずらしてザルバの視線の外にカオルを逃がす。
そして…
くちゅ… ちゅ…
とぎれとぎれにみだらな水音と甘い吐息が静かなリビングに響きだす。
『やれやれ…
鋼牙、おまえも惚れた女には弱いもんだな』
ザルバの溜め息交じりの呟きは、残念ながらふたりの耳には届かないようだ。
fin
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
鋼牙さんとカオルちゃんのイチャイチャ妄想が止まんないな…
この暑いのに、そんなにくっつかなくてもいいのに。(あ、完全なひがみだな)
暑いなら、いっそ溶けてしまえ、黄金夫婦よっ!
コメント
selfish と申します。
無愛想な魔戒騎士や天真爛漫な女流画家だけにとどまらず、大好きな登場人物たちの日常を勝手気ままに妄想しています。
そんな妄想生活(?)も9年目を迎えましたが、まだ飽きていない模様…
無愛想な魔戒騎士や天真爛漫な女流画家だけにとどまらず、大好きな登場人物たちの日常を勝手気ままに妄想しています。
そんな妄想生活(?)も9年目を迎えましたが、まだ飽きていない模様…
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