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オーディオコメンタリー「絵本」(2)
「絵本」回は1話目ということもあり、情報がかなり盛り沢山。
鋼牙のこと
カオルのこと
魔戒騎士のこと
そして、ホラーのこと
その他にも、
ゴンザや、指令書や、魔導火や…
前半15分(正確にはもっと短い)が終わった段階でもかなり密度が濃いですが、ホッとする間もなく、後半にLet's go! です。
鋼牙のこと
カオルのこと
魔戒騎士のこと
そして、ホラーのこと
その他にも、
ゴンザや、指令書や、魔導火や…
前半15分(正確にはもっと短い)が終わった段階でもかなり密度が濃いですが、ホッとする間もなく、後半にLet's go! です。
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「なんだか早いね、あっという間に半分終わっちゃったんだ…」
GAROの文字がクルクルと回転し、場面は一転する。
【カオルが元気よく画廊に飛び込んでくるシーン】
「おはようございまーす!」
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「きゃー、恥っずかしーっ」
画廊のオーナーがホラーに憑依されているとも知らずに、のこのこと能天気に現れた自分を、カオルは恥ずかしがった。
そこに表れたのは鋼牙。
いきなり首を掴まれ柱に押さえつけられたカオルは、恐怖に声も出ない。
「もう、これサイテーだよ、鋼牙。
善良な人つかまえて、会った瞬間コレなんて…」
口を尖らせて抗議するカオル。
「…すまない」
鋼牙は、きまり悪そうにそう言うしかなかった。
【画廊のオーナーの登場シーン】
「御月くん…」
「オーナー!」
--------------------------------------------------
「おーい、その人悪い人だよー」
カオルは、ディスプレイに映る10年前の自分に呼びかけた。
「ここにある絵を一枚買わせてもらおうと思ってな…」
そう言いながら近づいてくる鋼牙に、カオルは当初の警戒心を忘れたように食いつく。
「ほんとですかぁ?」
それを見て、10年後のカオルは少し情けなく思いながら呟く。
「もう恥ずかしいくらい現金な子…」
そんなカオルを横目に、鋼牙は思った。
(フッ… 今見れば、バカがつくくらい素直で可愛いけどな…)
【鋼牙が月光の絵を選ぶシーン】
「これがいい。気に入った…
君が届けてくれるか?」
--------------------------------------------------
「これ、嬉しかったなぁ…」
鋼牙は、この絵の前に足を止めるなり、すぐに購入を決めたことが、カオルは嬉しかったのだ。
けれども、鋼牙の関心はすでに他のことに向かっていた。
場面は一気に緊迫したムードに…
【赤い男たちとの戦闘シーン】
長い槍を持つ2体の敵相手に素手で挑む鋼牙。
剣を抜いたら、あっという間に槍を叩き落とし、もう1本の鑓はバラバラに切り刻まれてしまった。
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(どうだカオル、俺の闘いぶりは…)
10年後の自分が見ても、まったく無駄のない安定した闘いぶりを、カオルも目をきっと見張っているはず…
そう思った鋼牙は、横目でカオルを盗み見て驚いてしまった。
カオルは、戦闘シーンが映し出される画面を、特にこれといった感動もなく見つめているだけだった。
しかし、カオルにしてみれば、鋼牙が闘っている姿は何度か目にしているので、特別目を見張るほどでもないのである。
【オーナーがカオルを連れ出そうとするシーン】
「あの男は変質者だ」
「えっ?」
「今、警察を呼んだ。もう大丈夫だ。私がね、うちまで送ろう」
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「やだやだやだ、怖い怖い怖い」
あのときオーナーに掴まれた感触を思い出したのか、カオルは自分の身体を抱いて、ぶるっと身震いをした。
この後の展開は早い。
再び鋼牙が登場し、オーナーにより羽交い絞めにされたカオルが鋼牙目がけて突き飛ばされる。
そして、鋼牙に抱き止められたと思ったら、邪魔だとばかりに脇に弾き飛ばされた。
「ほんっと信じられない…」
拗ねるようにそう言うカオルに、鋼牙は、
「だが、あれは仕方ないだろう?」
と理解を求めた。それでも、
「わかるよ、わかるけどさ…」
と唇を尖らせているカオルに、鋼牙は心の中で手を合わせるしかできない。
【素体ホラー、そして、アングレイ登場シーン】
人間態のときよりもスピードが何倍も速い。
そして、アングレイの登場。
剣を抜き、中空に円を描いた鋼牙の身体に、金の鎧が召喚される。
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「きれい…」
眩しく輝く鎧は、アングレイの放つ攻撃など物ともしない。
カオルは鋼牙の強さなどには見向きもせず、ただ、その造形の美しさに心奪われている様にうっとりしている。
正直なところ、鋼牙はそれが気に喰わなかった。
(見てもらいたいのはそっちじゃないんだが…)
ホラーの速さに負けない俊敏な動き、ぶれない強さ、そして冷静な判断力…
そういうものを見てほしかった、と思った鋼牙は、カオルに気付かれぬよう、小さく溜め息をつくのだった。
【アングレイの最期のシーン】
牙狼剣を抜いた黄金騎士は、ジャンプすると回転しながらアングレイを一刀両断。
激しく飛び散るアングレイのどす黒い血。
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「…」
鋼牙は息を飲み、その瞬間は、沈痛な面持ちで目をわずかにつむった。
が、すぐに目を開き、隣にいるカオルの様子に気を配った。
すると…
「ふぐっ…」
一瞬、身体をびくっと動かしたカオルが、湧き上がる感情を堪(こら)えるように口元を手で抑えた。
肩がわずかに震えている。
「カオル…」
彼女の肩にそっと手を置き、気遣わし気に顔を覗き込んだ鋼牙。
だが、次の瞬間、目にしたものに驚き、目を見開いていた。
「くっ… くくっ…」
なんと、カオルは、笑いをかみ殺していたのだった。
to be continued(3へ)
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コメント
selfish と申します。
無愛想な魔戒騎士や天真爛漫な女流画家だけにとどまらず、大好きな登場人物たちの日常を勝手気ままに妄想しています。
そんな妄想生活(?)も9年目を迎えましたが、まだ飽きていない模様…
無愛想な魔戒騎士や天真爛漫な女流画家だけにとどまらず、大好きな登場人物たちの日常を勝手気ままに妄想しています。
そんな妄想生活(?)も9年目を迎えましたが、まだ飽きていない模様…
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