きんのまなざし　ぎんのささやき

閑岱から届くものといったら、ねぇ～
（すいません、なんの捻りもなく…）

できるだけ、他のサイト様で出てきた設定は使わないように…　と
思っているのですが、こればっかりは避けて通れず…

他のサイト様以上のものは書けませんが、自分なりに楽しく書けたら
いいな～　ってことで、お許しを！

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ゴンザが玄関に足を運んでみると、そこには、首をかしげているカオルと
ダンボールが2箱。

「どうなさいました？　カオル様？」

声をかけられたカオルは振り返り、軽く眉間にしわを寄せた顔をゴンザに
向けた。

「う～んと…
　お届け物です、ってコレを置いて行ったんだけど。
　郵便屋さんって感じでも宅配便のお兄さんってふうでもなかったの…
　こんな大きな荷物なのに、近くに車もなかったし、台車もなかったのよね。
　あの人、どうやってこんな重い荷物持ってこれたんだろう？
　ちょっとアヤしくない？」

「それは不思議でございますねぇ…
　ダンボールには封はされていないようですが。

　ひょっとしたら、これが零様の言ってらした　’閑岱からの届き物’　なのかも
　しれませんな。
　だとすると、届けたのは閑岱の者かと。
　それなら、車や台車の類がなかったのも合点がいきます…」

そう言うと、ゴンザはダンボールの蓋を開け、中身をごそごそと確認してみた。

「中のものには、鋼牙様宛ての封筒やら包みばかりのようですし、うち宛ての
　ものであるのは間違いないようです。

　とにかく、こんなところに置きっぱなしというわけにはいきません。
　とりあえず、中に入れてしまいましょう」

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ダンボールから出された大小様々な封筒と包みは、冴島邸のそう小さくはない
ダイニングテーブルの上を溢れんばかりに埋め尽くした。
それらを前に、怪訝な顔の鋼牙と、驚きの表情のカオルと、困惑したゴンザが
揃っていた。
すでに簡単ないきさつを聞いていた鋼牙が口を開いた。

「で、これをひとつひとつ開けてみるのか？」

「鋼牙様、実は…　いや…　あのですね…」

歯切れの悪い返事しかしないゴンザに、ザルバが問いかける。

『なんだ、ゴンザ。
　何か問題でもあるのか？』

ゴンザは、チラッとカオルを盗み見てから、意を決して言った。

「実は、この荷物が届く前に、零様からお電話がありまして…」

「零から？」

「はい。
　なんでも、閑岱から大量の荷物が届くから、その…

　その中身をカオル様には決して見せるなと…」

思わず、鋼牙はカオルを見た。
カオルは少し驚いて、ふたりの顔を等分して見た。

「どういうことだ？」

「はい、わたくしにも判りかねるのですが…
　そのお電話中にこの荷物が届きまして、零様は、カオル様を早く止めろと
　おっしゃって、お電話を切られましたので…」

ゴンザはそこまで言うと、鋼牙の判断を待った。
これからどうすべきか、鋼牙は考えていたが、おずおずとカオルが口を
開いた。

「あの…　あたし、席を外そうか？」

その言葉を聞いて、鋼牙の気持ちは決まった。

「いや。
　お前のことだ、結局、ひどく気になって知ることになるだろう？
　ならいっそ、ここで知っても変わりはない」

鋼牙は手近な大判の封筒を取り上げ、封を切った。
中身を出し、二つ折りの厚手の紙を開いてみると、

「なんだ、これは？」

鋼牙は思わず、そう呟き、手にしたものをゴンザに差し出した。
受けとったゴンザが、眼鏡をちょっとかけ直してから見てみた。
思わず、カオルも横から覗き込む。

「これは…」

ゴンザは一言呟き、どうしたものかと黙り込む。
代わりにカオルがポツリと。

「これ、お見合い写真…　？」



to be continued（3へ）
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[11回]