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きんのまなざし ぎんのささやき

ひとりじゃない(3)

え~、みなさんにご心配をおかけしましたが、なんか終わった感じです。
キーボードを叩き始めたら、思いのほかスラスラと書けちゃった~
みたいな?! (苦笑)

いつも、書き始めるまでは、かな~り曖昧な感じしかないんですがね~。
素材がいいと何でもできちゃうんですねぇ。
ホント、不思議デス。

さあ、今回は甘過ぎなのか甘さ控えめなのか?
もう、selfish自身では、甘さの基準が判らないので、みなさん、ご判断
くださいませ。




:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

会話が続かないことに焦ったカオルだったが、鋼牙は、と見ると、涼しい顔で
月を見ながらグラスを傾けていた。

(まぁ、いっか…
 あたしもお月さまを眺めよう…)

当初の目的を思い出し、窓の外を眺める。
鋼牙を意識しないでおこう、そう思うと、ほろ酔い気分も手伝ってか、
なぜか自然と言葉が出てきた。

「鋼牙…
 あたしは冴島家とは何のつながりもないのに、今、ここにいるんだよ?
 なんか、不思議だよね~

 ゴンザさんなんか、あたしのこと本当に心配してくれるし…
 血がつながってるとかそういうことってあんまり関係ないんだね。」

「…」

「これまではね、あたし、 ”とにかくひとりで頑張らなきゃ” って思ってた。
 だけど、誰かがそばにいてくれるだけで、頑張らなくっても 頑張れる
 気がするよね?
 …あれっ、あたし何変なこと言ってるんだろう? くすくす…」

月を眺めながら、ひとりごとのように話すカオル。
しばらくすると、鋼牙がぽつりと話し出した。

「昨日のホラーは、俺が以前ホラーに憑依されたために切った女の父親
 だった。
 娘を切った俺が憎くて溜まらなかったらしい。」

カオルは小さく息を飲み、鋼牙のほうを振り向いた。
鋼牙はカオルには眼を合わさず、月を見つめながら、なおも言葉を続ける。

「家族かそうじゃないかは関係ない。
 人が人を愛おしむ力は、良くも悪くも人間を動かしてしまうんだろう。

 俺は、これまで、人間の感情などに振り回されないようにしてきた。
 それが時に命取りにもなりかねないからだ。

 だから、俺自身が人にどう思われようと関係ない。
 感謝されなくても構わないし、憎まれたとしても気にはしない。

 だが…」

ここまで話すと、カオルに眼を向けた。

「お前に会って、少し変わった。」

「えっ?」

「お前の言うように、誰かがそばにいると知ることで、俺は、俺以上の力が
 出せることを知った。」

これまでに見たことがないほど、鋼牙は穏やかで優しい眼をしていた。
その眼でまっすぐカオルを見ていた。
カオルも不思議と落ち着いた気持ちで言った。

「…そうね。
 あたしは、鋼牙がどんなに変わったか知っているよ。
 こんなふうに優しく見つめてくれたり、穏やかに話しかけてくれたり…
 以前の鋼牙じゃ考えられなかったよ。
 それに、今日はいっぱい話してくれ…」

鋼牙がカオルの目の前まで迫ってきた。
そして、カオルを抱きしめた。

「な~に?
 酔っちゃったの?」

「…あぁ、そういうことにしておこう。」

しばらく、互いの体温が溶け合うのを楽しんだ後、カオルが笑い出した。

「ふふっ…」

「どうした?」

「ん~、実はね。
 お月見っていうのは半分ウソだったんだ。
 本当は… 鋼牙が無事に帰ってきたのを、ひとりでお祝いしていたの。」

「…」

抱き合った腕を解(ほど)き、鋼牙がカオルをそっと見る。

「でもね、鋼牙と一緒にお祝いできた。
 よかった…」

鋼牙は静かに言った。

「カオル、ゴンザや俺がいるんだ。
 無理にひとりで何でもやらなくていい。
 俺たちは、もう、ひとりじゃないとわかったんだろ?」

「…うん。」

カオルは頷(うなず)き、再び鋼牙の腕の中に身を委ねた。



fin
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::


みなさんお気づきかもしれませんが、この妄想は、第22話「刻印」での
鋼牙の
「俺たちはこれから、東の番犬所に乗り込む。
 敵はこれまでのどんなホラーよりも強大だろう。
 だが、心配は無用だ。
 俺たちはもうひとりじゃない。」
という台詞からの妄想です。

うまくそこに着地できたのか?(どうでしょう?)

ほんとはここからが 「ひとりじゃない(=ひとつになっちゃった)劇場」 の
始まりなんでしょうが(えっ、違うのかな?)、今は無理なんで、いつか
書ければな~

いやいや、それとも、みなさんそれぞれで勝手に妄想していただいたほうが
いいのかもしれませんね?

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無題
「ひとりじゃない(=ひとつになっちゃった)劇場」 の 開演を正座して待っているhitoriですが何か?

修行場で 自慢げに牙狼の鎧を召喚したくせに 触ろうとしたカオルに「触るな!」とか言っちゃう鋼牙が好きです。
それでソウルメタルは人の皮膚をも切り裂くと言いながら
ソウルメタルでできたザルバを平気で持てたり チューできるカオルは最強だと思いますwww
hitori 2012/07/11(Wed)23:10:23 編集
Re:無題
ちょっと、お客さん、困るんだよねぇ。
「ひとりじゃない(=ひとつになっちゃった)劇場」 の 開演はまだ先の話じゃないかい。
こ~んなところで座られちゃ、よわっちゃうなぁ。
(えっと、いつまで小芝居を続ければいいんで?)

そうそう、ソウルメタルはデンジャラスなはずなのに、ザルバに触ってますよねぇ。
チュ~した日にゃ~、カオル、あんたは魔戒騎士になれそうじゃ? ってツッコミそうでした。
連載(3回ぽっちですが)も終わったので、また妄想の旅に出ないといけません。
しばらく探さないでください。
(って、hitori様のとこに入り浸るだけですが)
【2012/07/12 00:00】
selfish と申します。
無愛想な魔戒騎士や天真爛漫な女流画家だけにとどまらず、大好きな登場人物たちの日常を勝手気ままに妄想しています。
そんな妄想生活(?)も5年を経過しましたが、まだ飽きていない模様…



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