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きんのまなざし ぎんのささやき

金狼Knight!

明日はいよいよ金狼感謝祭!
けれども、あの方は出演されません… (T_T)

えぇ~い、こんなときは妄想ですよね!
好き勝手に妄想するんだからっ!


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「ねぇ鋼牙…」

遠慮がちなカオルの声が上から降ってきた。
鋼牙は手にした書籍から顔を上げると、そこにはカオルの顔があった。

「今夜はどうしても無理なの?」

余所(よそ)行きの衣装を身に纏い、きれいにメイクしたカオルは、その姿とは裏腹に沈んだ表情をしている。
今夜、多くの魔戒騎士や魔戒法師の集う祭りが開催されるのだ。
魔戒騎士を助ける存在としてその家族も自由に参加していいもので、黄金騎士をサポートする大事な存在として、カオルやゴンザも特別に招待されていた。
涼邑零や邪美、烈花といったカオルの顔見知りも来るというので、カオルはこのお祭りのことをとても楽しみにしていた。

ところが…

てっきり一緒に行くものだと思っていた鋼牙が、直前になって「行かない」と言いだしたのだ。
なんでも、多くの魔戒騎士が持ち場を離れるときこそ、ホラーにとっては絶好の機会になるからだと言う。

「俺のことは気にするな。

 魔戒騎士や法師は、みな人知れず闘っている者たちばかりだ。
 たまの息抜きに無粋な指令で呼び戻されることのないよう、俺が目を光らせないと…」

優しい目で見つめ返す鋼牙に、カオルは胸がきゅんと痛くなる。

「それは鋼牙も一緒じゃないっ」

いつもなら鋼牙のすることにとやかく言わないカオルだったが、今夜は違った。

(あたしが零くんたちに会いたい気持ち以上に、鋼牙だってみんなに会いたいに決まっている!)

そう思ったカオルは、いつになく食い下がっていた。

「何かあれば、みんなだって仕方ないって、きっとそう思うわ。
 だから、鋼牙が… 鋼牙一人が頑張ることないんじゃないの?」

叫びたくなる気持ちを懸命にこらえ、感情を押さえた声で言うカオル。
だが、感情の高ぶりから、その大きな瞳がわずかに潤んでいた。

  フッ

表情を緩ませた鋼牙が、カオルの頬に手を伸ばす。

「俺は闇に生きる者だ。
 おまえが思うほど、ひとりで闘うことが辛いことでも悲しいことでもない…」

そう言ってカオルを励ます声は、どこまでも優しい声だった。

「鋼牙ぁ…」

今にも泣きだしそうなカオルに、さらに鋼牙は言葉を続ける。

「そんな顔をしていては、せっかくの装いが台無しだぞ。零にもみんなにも心配させてしまう…
 俺の分まで精一杯楽しんでくるといい」

それを聞いたカオルは何かに耐えるように俯いていたかと思うと、鼻をスンと鳴らして上を向いた。
そして、ニッコリと少し無理して笑顔を作る。

「わかったよ、鋼牙。
 あたしがメソメソしてたら、せっかくの鋼牙の好意が無駄になっちゃうもんね。

 あたし、ちゃんと楽しんでくるから。
 そして、帰ったらみんなの様子を鋼牙にも聞かせてあげるね?」

「ああ」

温かい目をした鋼牙とカオルが笑顔で見つめ合う。

…と、そこへゴンザが現れた。
ゴンザもまた、いつも以上にアイロンを利かせたパリッとした恰好をしている。
ピンと伸びた背筋が、心なしか誇らしげなように見えるくらいだ。

「鋼牙様、レオ様がおみえになりました」

鋼牙に一礼をして声を掛けると、今度はカオルのほうを見て、

「それから、カオル様。お車のご用意ができました」

とニッコリ笑って、後ろに立つ男に道を譲った。

「鋼牙さん、すいません。少し早かったでしょうか?」

到着時間を気にしながらリビングに入ってきた男は、見上げるような長身の布道レオ。

「そんなことはない。それよりも…
 すまないな、レオ。おまえまで付き合わせることになって」

「何を言ってるんです、鋼牙さん。
 僕の方から無理を言って頼んだことじゃないですか?
 だから、全然気にしないでください」

人懐っこい笑みを浮かべてレオは言った。





数日前に、鋼牙が元老院のグレンの元を尋ね、祭りを楽しむ魔戒騎士を無闇に指令で呼び戻さぬよう頼んでいる場に、たまたまレオは遭遇していた。
鋼牙の申し出を聞いたレオは、「ならば自分も」と自ら鋼牙のサポートを買って出たのだった。

「…わかりました。それでは、その日の夜は出来る限りあなたたちに頼むことにしましょう。

 ただし、無理は禁物です。
 あなたたちだけでは手に負えないような状況になれば、すぐに他の騎士にも指令を出します。
 それでいいですね?」

慈愛に満ちたまなざしながら、決然とした威厳ある態度でグレスは言った。

「はい。構いません」

そう言って深々とお辞儀をしてから顔を上げた鋼牙は、「何が何でも、他の騎士が指令を受けることなどさせない」という強い決意を静かにみなぎらせていた。
そんな姿を間近に見たレオは、黄金騎士牙狼の称号を継ぐ者の自信と貫録を感じ取りつつ、自身もまた闘志を沸々と湧き上がらせるのだった。





「では、行こうか、レオ」

「はい!」

鋼牙の力となれるのが嬉しいレオは、元気よく返事をする。
鋼牙は出ていきかけたが、すぐに足を止めてカオルを振り返った。
それを見たゴンザとレオは顔を見合わせ、うなずき合うと、ふたりを残してそっとリビングを後にした。

「カオル… 行ってくる」

「…うん、気を付けて」

万感の想いを込めて、されどそれが重くならないように優しい笑顔を見せながらカオルは言った。

「ああ。
 おまえも気を付けて行くんだぞ」

「うん、あたしは大丈夫。ゴンザさんも零くんたちもいるから…」

しばらく無言で見つめ合っていたが、どちらからともなく近づき、ふたりの唇が重なってすぐに離れた。

「…」

再び、言葉もなく視線を交わしたかと思ったら、鋼牙はそのままスッとリビングを出ていった。
あまりにも鮮やかに軽やかに姿を消したことに、少しの間カオルは反応できない。
しばらく経ち、

「ふぅー」

と大きく息をひとつ吐いたカオルは、表情を明るくして

「よし!」

と自分に気合いを入れた。
そして、キビキビとした仕草でソファの隅に置いておいたバッグとコートを手にすると、誰もいなくなったリビングをぐるりと見まわし、電気を消して玄関に向かった。

「ゴンザさ~ん、お待たせ!」

玄関脇で待っていたゴンザに元気よく声をかける。

「今夜は楽しもうね?」

そう言ってカオルは、ゴンザの腕に自分の腕を絡ませた。



fin(金狼Morning!へ
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鋼牙さんとレオくんが出ないのは、実はね… っていう妄想でした。

ダブリン… の地方公演が20日に終わってお疲れだとは思うんですけど… ねぇ。
やっぱ、Kくんは魔戒騎士じゃなく普通の人間だし、鋼の身体はお持ちじゃなかった、といったところでしょうか。

けれど、一方の鋼牙さんは、鋼の信念でもって今も闘っている! っちゅうこと。

いやぁ、苦労を見せない男ってカッコいいんだけど、女にしてみたらヤキモキしちゃいませんか?
少しくらいは辛いこと苦しいことを共有してくれてもいいのに… って、さ。

ま、そんなこんなは置いといて…
カオルちゃんたちと一緒に、みなさん、明日は楽しみましょう!

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selfish と申します。
無愛想な魔戒騎士や天真爛漫な女流画家だけにとどまらず、大好きな登場人物たちの日常を勝手気ままに妄想しています。
そんな妄想生活(?)も5年を経過しましたが、まだ飽きていない模様…



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