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きんのまなざし ぎんのささやき

遅れてきたメリークリスマス(5)

年を越してのクリスマス妄想もいよいよクライマックス!
(おいおい、もうじき立春だよ…)
やっとここまでこれました。ホッ

ああ、そうそう。
[大人限定] にはしませんでしたが、ちょっとだけホットな内容です。
苦手は方は、「ダメそう」と思われたら、すぐさま先は読まずに回れ右をお願いします。
また、「こんなの鋼牙じゃない!」と思われたなら、そのときも回れ右で!


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カオルを拒絶するかのような鋼牙の行動に動揺するばかりで、カオルは鋼牙にすがるような視線を送るしかない。
そんな視線を避けるように、カオルから顔をそむける鋼牙も切ない表情で何かをじっと耐えている。
苦い沈黙のふたりを、暖炉の明かりが赤々と照らしている。

長いような短い沈黙を破ったのは、カオルのほうだった。

「…あたし、向こうで片付けものしてくるね」

少しこわばった笑みを浮かべて、カオルはその場を離れようとした。
すると、鋼牙は素早く立ち上がり、カオルの腕を掴んで引き留めた。
驚いて振り返るカオルに、鋼牙は言う。

「そういうことは、明日、ゴンザに頼むから… だから…」

いつもの堂々とした鋼牙はどこへやら、言葉も尻すぼみで力がない。
鋼牙のその様子に、どうやら嫌われて拒まれたわけでないことを悟ったカオルは、鋼牙の顔を下から覗き込むように尋ねてみる。

「鋼牙はどうしたいの?」

気遣うように真っ直ぐに注がれる視線に、鋼牙は本能的に、

(今すぐに抱きしめたい…)

という強い衝動を感じるが、

「違う… 駄目だ。そうじゃない…」

と苦し気に小さく呟いて、ぐっと理性でそれを押し殺す。
そんな鋼牙に、頭の中には「?」しか浮かばないカオル。
鋼牙はなんとか心を落ち着かせると、説明を試みた。

「俺がどうしたいかでは駄目なんだ。
 俺の気持ちを優先させてしまっては目的が果たせない。
 その… 今日はおまえがしたいことを… カオルが喜ぶことをしようと思っていたから…」

自分の気持ちを人に伝えるのが苦手な鋼牙は、慎重に言葉を選びながらそう伝えると、カオルの反応を窺った。

「鋼牙…」

カオルはそう呟いたきり言葉を失っていたが、鋼牙に歩み寄ると

「…嬉しい」

と言って、鋼牙に身体を預けた。

「カオル…」

鋼牙は、胸に感じる暖かい感触に、つい手を伸ばして抱き締めようとするが、あと少しのところでぐぐぐ、と思いとどまる。

「あれ? 鋼牙、抱きしめてくれないの?」

「だから! 今日は俺の気持ちは二の次だと言っただろう?
 ん? それとも、カオル、抱きしめてほしいのか?」

カオルがそう思うのであれば話は別だ、そんなふうに鋼牙は思ったのだろう。

「そうねぇ、抱きしめてほしい…」

思わせぶりにそう言うカオルだが、そうか、と安心して抱き締めようとした鋼牙の手がカオルの身体に触れようとする寸前で、

「…と思ったけど、今はそうでもないみたい」

と言って、鋼牙の手を止めさせた。
眉間に皺を寄せて思いっきり不機嫌な顔になった鋼牙に、カオルはクスクスと笑う。

「おまえ、遊んでいるだろう?」

仏頂面で睨む鋼牙に、カオルは

「だって、今日はあたしの好きにしていいんでしょ?」

と小悪魔的な表情で応える。
それを言われては、鋼牙も返す言葉がない。
常日頃、いろいろ我慢させ、寂しい思いをさせているのだから、今日くらいは…

調子に乗ったカオルは、デザートの乗った皿からクリームを指ですくうと、

「このクリーム、舐めてくれる?」

と言って、自分の唇につけた。
はい、とばかりに顔を出すカオルを、鋼牙は一睨みしたが、力任せにカオルの腰をグイッと引き寄せ、まずはカオルの手首をつかむと指に残るクリームを舐めた。
鋼牙の舌の湿った暖かい感触に、カオルの背筋にぞわぞわとした感覚が伝う。
そして、今度はカオルの唇に舌を伸ばした鋼牙は、ゆっくりと念入りに唇についたクリームを舐め取った。
いつの間にか無意識に開かれた唇の隙間に、舌が割り入る。

(あ…)

口の中を侵略され、頭の中に痺れを伴う甘い感覚が広がる。
このまま鋼牙にされるままになっていたのでは、せっかく手に入りかけた主導権をみすみす明け渡すことになってしまう。
鋼牙の胸を強く押し、なんとか鋼牙の舌から逃れる。

「んもう、クリームはもうついてないでしょ? それに、そんなとこには元々ついてないでしょ?」

少し怒ったフリをしてすごんで見せるのも、鋼牙にしてみれば愛しくてたまらない。

「そうか?」

鋼牙は惚(とぼ)けてそう言ったが、一計を案じてカオルの手首を握っていた手を皿に伸ばし、カオルの指に再びクリームをつけた。

「これならいいか?」

そう言ってカオルの答えを待つ鋼牙は、ご馳走を前に「待て!」と言われて、お預けをくらっている犬のような雰囲気を全身に醸(かも)し出していた。

「んん~ どうしようかなぁ」

少し困りつつも、この後の流れは半ば予想がついていた。

(あたしに勝ち目はないみたい…)

そんなカオルの心を知らない鋼牙は、答えを渋るカオルに我慢も限界だ。

「カオル、頼む。そろそろ無理だ…」

そう言った鋼牙はカオルの返事を待たず、クリームのついた指にしゃぶりつき、カオルもこれ以上意地悪できそうにないことを悟った。

「いいよ、鋼牙。
 あたし、あなたの好きにしてほしい…」

そう言うと、自分から鋼牙の唇にキスをした。
カオルの唇の柔らかい感触が鋼牙の唇を覆う…

(ごめん、カオル…)

鋼牙は、自分よりもカオルの気持ちを優先させてやれなかったことを胸のうちで謝ったが、すぐにそれも腕の中で感じるカオルの体温に溶かされ、何も考えられなくなっていった。
カオルも鋼牙もそれぞれ小さな敗北感を感じつつ、大きな幸福感に包まれる…



世間よりは少し遅れてきたふたりのクリスマス。
聖なる夜は、とろけるように甘く、熱く…



fin
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::


やばい! 妄想が暴走しそう!
なので、自主規制、自主規制。ここらで「終わり」にしときましょう。
ふたりのあま~い時間は、みなさまの脳内補完でよろしく~
うふふ♡

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selfish と申します。
無愛想な魔戒騎士や天真爛漫な女流画家だけにとどまらず、大好きな登場人物たちの日常を勝手気ままに妄想しています。
そんな妄想生活(?)も5年を経過しましたが、まだ飽きていない模様…



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