きんのまなざし ぎんのささやき
牙 狼(冴 島 鋼 牙 Ver.)の世界を、気ままに妄想した二 次 創 作 サイトです
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昨日は昨日 今日は今日(3)
お見合い写真が出てくるまで、2回もかかっちゃいました。
なんだろう? このスローな展開は?
閑岱での酒宴を思い出すな~
あれも、なんだかんだと長くなったし。
今だから言いますが、「宴の夜」も、ドンチャン騒ぎをさせたかったんですよ!
ほんとは。
結果的にそうはならなかったけど。 (苦笑)
この「昨日は…」も、ほんとはドタバタに展開できないかな~ って思って
書き始めたんですが…
「宴の夜」の二の舞になっちゃうかな?
なんだろう? このスローな展開は?
閑岱での酒宴を思い出すな~
あれも、なんだかんだと長くなったし。
今だから言いますが、「宴の夜」も、ドンチャン騒ぎをさせたかったんですよ!
ほんとは。
結果的にそうはならなかったけど。 (苦笑)
この「昨日は…」も、ほんとはドタバタに展開できないかな~ って思って
書き始めたんですが…
「宴の夜」の二の舞になっちゃうかな?
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
若い女性がこちらを向いて微笑んでいる。
細身の身体に民族衣装のようなものを着込み、艶(つや)やかで美しい
漆黒の髪を、肩から前に垂らした全身ショットと、エキゾチックな魅力に
溢れるくっきりとした顔立ちがよくわかるバストショットの写真。
ダイニングテーブルに山と積まれたものの中から無造作に鋼牙が選んだ
封筒の中身だ。
「お見合い写真って、あたし、初めて見ちゃった!
きれいな人ねぇ!
ひょっとしてこれ全部そうなのかな?
全部見るの、大変だよね?
っていうか、実際にお見合いするとなると、何ヶ月かかるんだろうね?」
カオルが明るい調子で矢継ぎ早に言った。
「ばかな… そんなこと、するわけないだろう?」
すかさず鋼牙が否定するが、カオルはさらに畳み掛ける。
「え~、もったいないよ~
この人なんて、とってもきれいだよ?
せめて写真を見るだけでも、ちゃんと全部見たほうがいいんじゃない?
それでさ、これはって人のひとりやふたりに会ってみても悪くないと
思うけどなぁ」
カオルはさらに、小さいほうの封筒をいくつか手に取り、
「こっちは、写真じゃなさそうだけど…
ラブレター... かな?」
そう言いながら、ピンクやライトブルーの封筒を表、裏とひっくり返したりして
見てみた。
「…」
今の言葉がカオルの本心とは思わないが、何をどう話せばいいのか判らず、
鋼牙は何も言えずにいた。
「あっ、じゃあ、あたしは邪魔だろうから部屋にいるね」
そう言うと、カオルは努めてゆっくり部屋を出て行った。
そして、ドアを閉めるなり、走るように自室に戻っていく足音が聞こえた。
鋼牙はひとつ息をつくと言った。
「ゴンザ。
すまないが、中身を確認して、適当に仕分けておいてくれ」
「はい、かしこまりました。
それにしても、零様のお電話の意味がようやく解りました」
「あぁ。
恐らく、零のところにも同じようなものが届いたんだろうな」
「明るく振る舞っておいででしたが、カオル様はかなり驚かれたでしょうね…
あっ、いや、これはこれは…」
主(あるじ)が盛大に眉間にしわを寄せたことに気づき、ゴンザは慌てて、
作業に取り掛かった。
:::
その日、昼食も夕食も、カオルは鋼牙を避けるようにわざと時間をずらした。
ゴンザが声を掛けてみるが、
「今、ちょうどいい感じでスケッチしているところだから」
とか
「疲れたから、休んでからにするね」
とか、明るい声が空々(そらぞら)しく返ってくるばかりだった。
「カオルの好きなようにさせてやれ」
鋼牙がそう言うので、ゴンザはどうしたものか途方に暮れるばかりだった。
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
部屋に引きこもったカオルは、ひとりになると、どうしても、閑岱から届いた
大量のお見合い写真やラブレターの山のことが思い出され、いろいろと
考え込んでしまっていた。
鋼牙が仕事で行った閑岱というところは、なんでも魔戒法師の里なのだと
ゴンザから聞いた。
カオルが唯一知っている魔戒法師といえば、邪美。
あの邪美のような強くてきれいな女性が、閑岱にはたくさんいるんだろうか?
そういえば、あのお見合い写真の人も、とってもきれいだった。
何も考えたくない、とベッドに突っ伏して、枕に顔をうずめてみるが、
なぜだか、鋼牙が女性と一緒にいるシーンばかりを想像してしまう。
女性と微笑みあう鋼牙。
女性と楽しそうに会話している鋼牙。
女性の髪をそっと撫でる鋼牙。
女性と抱き合う鋼牙…
いやいやをするように頭を振り、振り払おうとするが、一度できたイメージは
なかなか消せなかった。
枕から顔をあげたカオルは一点を見つめた。
(気分を変えよう!)
そう考えたカオルは、勢いよくベッドから飛び起きると、入浴の支度を
始めたのだった。
to be continued(4へ)
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
若い女性がこちらを向いて微笑んでいる。
細身の身体に民族衣装のようなものを着込み、艶(つや)やかで美しい
漆黒の髪を、肩から前に垂らした全身ショットと、エキゾチックな魅力に
溢れるくっきりとした顔立ちがよくわかるバストショットの写真。
ダイニングテーブルに山と積まれたものの中から無造作に鋼牙が選んだ
封筒の中身だ。
「お見合い写真って、あたし、初めて見ちゃった!
きれいな人ねぇ!
ひょっとしてこれ全部そうなのかな?
全部見るの、大変だよね?
っていうか、実際にお見合いするとなると、何ヶ月かかるんだろうね?」
カオルが明るい調子で矢継ぎ早に言った。
「ばかな… そんなこと、するわけないだろう?」
すかさず鋼牙が否定するが、カオルはさらに畳み掛ける。
「え~、もったいないよ~
この人なんて、とってもきれいだよ?
せめて写真を見るだけでも、ちゃんと全部見たほうがいいんじゃない?
それでさ、これはって人のひとりやふたりに会ってみても悪くないと
思うけどなぁ」
カオルはさらに、小さいほうの封筒をいくつか手に取り、
「こっちは、写真じゃなさそうだけど…
ラブレター... かな?」
そう言いながら、ピンクやライトブルーの封筒を表、裏とひっくり返したりして
見てみた。
「…」
今の言葉がカオルの本心とは思わないが、何をどう話せばいいのか判らず、
鋼牙は何も言えずにいた。
「あっ、じゃあ、あたしは邪魔だろうから部屋にいるね」
そう言うと、カオルは努めてゆっくり部屋を出て行った。
そして、ドアを閉めるなり、走るように自室に戻っていく足音が聞こえた。
鋼牙はひとつ息をつくと言った。
「ゴンザ。
すまないが、中身を確認して、適当に仕分けておいてくれ」
「はい、かしこまりました。
それにしても、零様のお電話の意味がようやく解りました」
「あぁ。
恐らく、零のところにも同じようなものが届いたんだろうな」
「明るく振る舞っておいででしたが、カオル様はかなり驚かれたでしょうね…
あっ、いや、これはこれは…」
主(あるじ)が盛大に眉間にしわを寄せたことに気づき、ゴンザは慌てて、
作業に取り掛かった。
:::
その日、昼食も夕食も、カオルは鋼牙を避けるようにわざと時間をずらした。
ゴンザが声を掛けてみるが、
「今、ちょうどいい感じでスケッチしているところだから」
とか
「疲れたから、休んでからにするね」
とか、明るい声が空々(そらぞら)しく返ってくるばかりだった。
「カオルの好きなようにさせてやれ」
鋼牙がそう言うので、ゴンザはどうしたものか途方に暮れるばかりだった。
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部屋に引きこもったカオルは、ひとりになると、どうしても、閑岱から届いた
大量のお見合い写真やラブレターの山のことが思い出され、いろいろと
考え込んでしまっていた。
鋼牙が仕事で行った閑岱というところは、なんでも魔戒法師の里なのだと
ゴンザから聞いた。
カオルが唯一知っている魔戒法師といえば、邪美。
あの邪美のような強くてきれいな女性が、閑岱にはたくさんいるんだろうか?
そういえば、あのお見合い写真の人も、とってもきれいだった。
何も考えたくない、とベッドに突っ伏して、枕に顔をうずめてみるが、
なぜだか、鋼牙が女性と一緒にいるシーンばかりを想像してしまう。
女性と微笑みあう鋼牙。
女性と楽しそうに会話している鋼牙。
女性の髪をそっと撫でる鋼牙。
女性と抱き合う鋼牙…
いやいやをするように頭を振り、振り払おうとするが、一度できたイメージは
なかなか消せなかった。
枕から顔をあげたカオルは一点を見つめた。
(気分を変えよう!)
そう考えたカオルは、勢いよくベッドから飛び起きると、入浴の支度を
始めたのだった。
to be continued(4へ)
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コメント
selfish と申します。
無愛想な魔戒騎士や天真爛漫な女流画家だけにとどまらず、大好きな登場人物たちの日常を勝手気ままに妄想しています。
そんな妄想生活(?)も9年目を迎えましたが、まだ飽きていない模様…
無愛想な魔戒騎士や天真爛漫な女流画家だけにとどまらず、大好きな登場人物たちの日常を勝手気ままに妄想しています。
そんな妄想生活(?)も9年目を迎えましたが、まだ飽きていない模様…
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[07/30]
[07/09]
[07/02]
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