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きんのまなざし ぎんのささやき

牙 狼(冴 島 鋼 牙 Ver.)の世界を、気ままに妄想した二 次 創 作 サイトです

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昨日は昨日 今日は今日(10)

デジャヴ?
こんな展開、前にもありました?

ほんと、ごめんなさい、ごめんなさい…

ここでグダグダ言って、もったいつける程のものではないので、
続きが気になる方はどうぞ、サクっとお進みください。



::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

そばに近づけさせたくない、という話をしているところに、カオルから身を
寄せてきた。

「なっ…」

慌てて立ち上がろうとする鋼牙の膝を、カオルはそっと押さえる。
至近距離で覗き込まれる。

「鋼牙は、あたしがそばにいるの、いや?」

「…そんなことは… 」

鋼牙は答えを躊躇した。
どっち? という具合に、カオルが顔を傾ける。

「…ない…」

鋼牙の答えを聞き、カオルはにっこり微笑む。

「あたしね、鋼牙に 『きらいだ』 とか 『お前と一緒にいたくない』 って
 言われたら、そのときに悩もうって決めたの。

 だから、今はもう悩まないよ。

 う~ん、でも、それは今だけかもしんない…
 ひょっとして、明日になったら、また、くだらないことで悩んでいるかも…」

そう言うと、カオルは思案顔になった。
そのとき、鋼牙は零の言った言葉を思い出して、くすり と笑った。

「えっ、何?
 なんで笑ったの?」

「なんでもない」

「え~っ
 あっ、ひょっとして、あたしのことバカだと思ったんでしょ?
 ひとりで訳わかんないこと言ってるから…」

「そうじゃない」

「じゃあ、なによ」

しつこく食い下がるカオルに観念して、鋼牙が白状する。

「零が…
 零が言っていたことは本当だと、そう思っただけだ」

「何?
 零くん、なんて言ったの?」

零が、 ’鋼牙に伝えたいことがある’ と言っていたのはこのことかな、と
カオルは思った。

「昨日は昨日 今日は今日…」

「なにそれ?
 よくわかんないけど…」



そのとき、スッと鋼牙の顔が真剣なものになった。

「カオル、本当にいいんだな」

いつもの調子が戻ってきたカオルに安心し、だが、肝心なことをもう一度
確認しておこうと鋼牙は思ったのだ。
カオルは、少し間を置いてから、鋼牙から目をそらさずにきっぱり言った。

「あたし、鋼牙のそばで絵を描くわ」

「だが…」

なおも言葉を続けようとする鋼牙を、カオルは首を横に振り、押しとどめた。
そして、鋼牙に寄り添っていた身体を真っ直ぐに座りなおし、膝においた手を
ぴんと伸ばして背筋を伸ばす。
真正面を見つめてきっぱり言った。

「もう決めたの。

 人間を守るため、そして、安心してあたしが絵を描けるようにするため、
 鋼牙はホラーと闘っているのでしょ?

 だったら、あたしは…

 鋼牙が好きだっていってくれるような絵を、鋼牙のそばで描きたい。



 あたしなら大丈夫だよ!

 ちょっと鈍感なところあるし…
 今だって、こ~んなに鋼牙のそばにいるのに、ホラーの邪気なんて
 ちっとも感じないもの。

 それにほら、ホラーの返り血も浴びてるんだし、
 メシアのゲートにだってなりかけたし…
 なんていうの?
 ホラーに免疫があるっていうか、
 慣れてるっていうか?

 あっ、いや、鋼牙のお陰でもうすっかり大丈夫なんだけどね…」

カオルは脳をフル回転させ、いかに自分が大丈夫なのか言葉を尽くしてみた。

「… ?」

なんだかちょっと重たいなぁ、と思ったカオルが鋼牙を見ると、カオルに
寄りかかるようにして鋼牙は眠りにつこうとしていた。
カオルがそばにいてくれることを確信できたことと、昼間、無理をして
オブジェを浄化し続けたことが重なり、そろそろ限界にきていた。

「ちょっと、もう!
 なんで寝るの!」

思わず、抗議の声を上げる。

「… 悪い… カオル…… すこ… し… だ……… け……」

鋼牙はカオルの膝にずり落ちていった。

「… もう!」

頬を膨らませ、怒った顔を見せていたが、じきにカオルの表情は弛(ゆる)んだ。

(こんなにクタクタになるまで頑張るなんて…
 でも、それが鋼牙なんだよね)

カオルは優しく鋼牙の髪を撫でる。

「鋼牙、おやすみなさい。

 昨日は昨日 今日は今日、か…

 悩んでた昨日は ’さよなら’ だね。

 あたしは鋼牙のそばにちゃんといるよ。
 鋼牙もあたしのそばにちゃんといてね?
 明日になって、あたしがまた揺らいだりしないように…」

夕日が沈み、今日最後の残照がリビングにある家具をぼんやり映し出している。
ソファーの人影は、区別がつかないくらいになっていた。

聞こえるのは、鋼牙の規則正しい寝息だけ。


「明日は、今日の続きだったらいいね、鋼牙…」



fin
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::


終わり!

明日まで待てん!
鋼牙が目覚めた後、続きをしろ!
そんな声が聞こえます~~~
selfishもそう思います!


でも、終わり!

長かったぁ~
なんで、こんなに書いたんだろう?

構想はほぼナシ!
結末なんてちらとも思いつかないままの見切り発車~~~

零くんが説教にわざわざ来るなんて思いもしなかったし、
鋼牙の手紙でサクっと立ち直るカオルにもびっくりしたし、
まさか、カオルちゃん、膝枕までするとは selfish も聞いてないよ~
って展開。
実は、鋼牙までが、ホラーの邪気のせいで気弱になるなんて思いもしなかった
というのはここだけの話。
(真面目にぜ~んぶホントの話!)

このあとは、どうぞお好きに妄想くださいませ。
ってことで、ダメっすか?  (苦笑)

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selfish と申します。
無愛想な魔戒騎士や天真爛漫な女流画家だけにとどまらず、大好きな登場人物たちの日常を勝手気ままに妄想しています。
そんな妄想生活(?)も9年目を迎えましたが、まだ飽きていない模様…



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