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きんのまなざし ぎんのささやき

鳴らない鈴(11)

今夜は「鳴らない鈴(10)[大人限定]」のほかに、こちらも連続投稿します!
昨日、公開できなかったお詫びと、「ああいう描写」が苦手な方にとっては「2週も読めないじゃん!」ということを避けるため… デス。

そんなわけで、「ああいう描写」でもドンと来~い!、という方にご注意!
今夜は2本アップしていますので、「鳴らない鈴(10)[大人限定]」からご覧くださいませ。


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身体を重ねたことで、カオルは精神的な安定感を感じていた。
とはいえ、気になることがないでもない…

「ねぇ、聞いてもいい?」

けだるそうに少しだけ目を開けた鋼牙は

「なんだ?」

と答える。

「もしも… もしもよ?
 あたしの記憶が戻らなかったら、そのときはどうするの?」

少しだけ考えた鋼牙は、

「どうもしない。
 これまで通りおまえを守り、一緒に家に帰る… それだけだ」

と言った。

「じゃあ…
 もしもあたしの記憶が戻ったら?」

すると今度はすぐに

「同じことだ」

と答えた。
同じ、と言われたことになんとなく釈然としないカオルは、なおも問う。

「あなたにとっては、記憶があってもなくても、どちらのカオルも存在としては同じなの?」

ついつい力が入るカオルに、鋼牙は穏やかに答える。

「違うとか同じとか… うまくは言えないが、そういうことじゃない。
 今、目の前にいるカオルを大事にしたい… そういうのでは駄目だろうか?」

その答えに、カオルはう~ん、と考え込む。

(それって結局どちらが大事なの?)

やっぱりすっきりしないカオルを見て、鋼牙は思わず表情を緩めてからカオルの額にキスをする。

「不安になるなら何度でもこの手で抱きしめよう。
 俺にはおまえが必要だ。それだけは信じてほしい…」

「それって…
 その言葉、奥さんのカオルさんにも言うんだよね?」

カオルは少し恨めしそうな顔をする。

「そうだな。
 どんなカオルであってもきっと…」

(愛おしくてたまらないだろう…)

そう思いながら、言葉にはできない鋼牙。

カオルはしばらく無言で考えていた。

(もう、口先だけでもいいから、おまえのほうを愛してるって言ってくれてもいいのに…
 でも、その不器用さがあなたのいいところなんだよね?)

小さな小さな溜め息をひとつ。
そして、こんなふうなことを考えた。

(きっと、記憶を失くす前のあたしも、この人にすごく惚れちゃってるんだろうな。
 ほんの少しの間しかいないあたしがこぉぉぉんなに惹かれちゃってるくらいだもん…

 うん、わかった!
 あたしはこの人のことが誰よりも好き!
 そして、記憶を失くす前だって、きっとすごく愛してたし、多分、記憶が戻っても変わらずに愛しちゃってると思う!
 どんなあたしも、この人のことが好きなんだもの… あれこれ小さなことを考えずに、鋼牙の目の前にいるカオルがこの人のことをしっかりと掴まえていればいいんだわっ!)

考え込んでいたカオルの表情が急に明るくなったことに鋼牙は気付いていたが、何も言わずに見守っていた。
カオルは自分の思考の世界からハッと我に返り、こちらを見ている鋼牙と視線がぶつかった。
すると、カオルは鋼牙の頬に手を伸ばして、

「あなたが好きです」

と言うと、自分からチュッと鋼牙にキスをした。


to be continued(12へ)
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selfish と申します。
無愛想な魔戒騎士や天真爛漫な女流画家だけにとどまらず、大好きな登場人物たちの日常を勝手気ままに妄想しています。
そんな妄想生活(?)も5年を経過しましたが、まだ飽きていない模様…



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