きんのまなざし ぎんのささやき
牙 狼(冴 島 鋼 牙 Ver.)の世界を、気ままに妄想した二 次 創 作 サイトです
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God be with ye(3)
お~! 久々に頑張って昨日に引き続き連続投入です!
(やればできる子なのね! と自分で自分を褒めております)
あ、あと、ひとつご注意です。
ちょっとばかし流血シーンがございます。
そういうのが苦手な方は回れ右するなど、自己判断でお願いします。
(やればできる子なのね! と自分で自分を褒めております)
あ、あと、ひとつご注意です。
ちょっとばかし流血シーンがございます。
そういうのが苦手な方は回れ右するなど、自己判断でお願いします。
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いい具合に酔っぱらったサラリーマンのふたり連れが歩いていた。
「課長~ こっちから行くと近いんですよ~」
「おぉ、そうなのかぁ~」
同じ会社の上司と部下なのか、互いに支え合うように右へ左へ蛇行しながら、人通りのめっきり少なくなったオフィス街を突っ切っていく。
そのふたりを見つめる目が暗闇に潜んでいることなど、まったく気づかずに…
「おやぁ?」
部下と思われるほうの男が、道端に何か興味を惹かれるものでも見つけたらしく、支えていた上司の腕を放して離れていった。
どうやら、ずっと空き店舗だった場所に何か新しい店が入ったらしく、その看板へと吸い寄せられたようだった。
上司のほうはなんとなくその場に立ち止まり、ゆらりゆらりと上体を漂わせながら部下のほうをぼんやり見ていた。
が、次の瞬間、何の気配もなくいきなり強い力に引き寄せられたかと思うと、男の身体はビルとビルの間の深い闇の中に引き込まれた。
そこで男が見たのは、目の前にらんらんと輝く獣のような目。
しかし、そこで唐突にこの世での男の記憶は途切れてしまった。
つい先ほどまで人間の形をしていたものが、今や熱く生臭い血をボタボタと落とすだけの肉塊になっていたのだ。
「課長ーっ、今度、ここ食いに来ましょうか? ランチやってみるみたいっすよ… って。
な~んか変な匂いがしませんか、課長ぉ?
あれ? どこ行ったんすかぁ?」
後ろを振り返った男が、その場にいたはずの上司の姿をキョロキョロと探す。
『闘いの前だ。致し方ない。もうひとり喰っておくか…』
ホラーがしわがれた声で呟いた。
そして、男の血にまみれた大きな翼を広げると、残った男の方へと長い手をぬっと伸ばした。
「うわぁ!」
ドサッ
地面に放り出された男の鞄と悲鳴だけを残して、もうひとりの男の命もあっという間にこの世から消え去っていった。
涼邑零はコートを翻しながら走っていた。
辿りついたのは先程まであの酔っぱらいのサラリーマンたちがいた場所だ。
『ゼロ、ここよ』
「ああ、そのようだな…」
生々しく残る血の匂いに顔をしかめながら零がうなずく。
「まだそう離れていないはずだ。
シルヴァ、ホラーがどっちに行ったか分かるか?」
『ええ、西のほうに移動したようね』
「西だね、OK!」
そう言ってすぐさま駆け出そうとする零を、シルヴァが呼び止める。
『待って、ゼロ!』
「どうした?」
『なんだか気になるの…』
「何が?」
『この場所…ちょっとおかしくない?
人を喰らった痕跡が強過ぎるわ』
「ふん、確かに…」
見た目には血のシミひとつない状態だったが、それでも、鼻の利く者ならここで何かがあったに違いないと確信できるほど、死の気配は十分残っていた。
『それに、この感じ…
巧妙に隠されてはいるけど、なんだか「追って来い」とばかりに誘われているような気がしてならないの』
そこに間違いなくあるのにひどく不鮮明な意図を嗅ぎ取って、シルヴァは不安そうだ。
「へぇ、誘われている、ね…」
真顔でそう呟いた零は、フッと薄く笑った。
「ここでこうしていても仕方ないし、そいつの誘いに乗るしかないだろ?」
な? というふうにシルヴァに目配せする零。
鼻に皺を寄せて露骨に嫌そうな顔をしたシルヴァだったが、
『ええ、そうね。あなたの言う通りよ。
でも、気を付けて。
相手は一筋縄ではいかないようなとてもクセのあるヤツのようだから…』
と釘を刺した。
『了解!
力ずくでどうこうできる相手じゃなさそう、ってことか…
そんじゃ、気ぃ引き締めてかかるとしますか』
零は自分に言い聞かせるように呟くと、次の瞬間、シルヴァに呼びかけた。
「シルヴァ!」
『なぁに、ゼロ』
「頼りにしてるぜ!」
そう言うと、きれいにウィンクを決めた。
『ふふ… もちろんよ』
対するシルヴァも当然とばかりに受ける。
零は、ホラーのいる西の方角をきっと睨む。
そして、渾身の力で地面を蹴ると、闘いの場へと向けて駆け出した。
to be continued(4へ)
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コメント
selfish と申します。
無愛想な魔戒騎士や天真爛漫な女流画家だけにとどまらず、大好きな登場人物たちの日常を勝手気ままに妄想しています。
そんな妄想生活(?)も9年目を迎えましたが、まだ飽きていない模様…
無愛想な魔戒騎士や天真爛漫な女流画家だけにとどまらず、大好きな登場人物たちの日常を勝手気ままに妄想しています。
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