忍者ブログ

きんのまなざし ぎんのささやき

牙 狼(冴 島 鋼 牙 Ver.)の世界を、気ままに妄想した二 次 創 作 サイトです

最近の’妄想’
2025/12/31 ・・・ ようこそ
2023/12/24 ・・・ 金牙新年!
2023/12/03 ・・・ 冬ごもり大作戦(2)
2023/11/19 ・・・ 冬ごもり大作戦(1)
2023/10/15 ・・・ とある秋の日
2023/08/06 ・・・ いちばんの存在(6)
2023/07/30 ・・・ いちばんの存在(5)
2023/07/09 ・・・ いちばんの存在(4)
2023/07/02 ・・・ いちばんの存在(3)
最近の’お礼’

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

かわいいあのこ(6)

サクヤが「なぜ、ふたりは結婚しないの?」と聞いた辺りから、流されるままに
書いています…

この回も、その流れから脱してません。

酔っぱらいのように千鳥足でフラフラと書いておりますので、クオリティは
期待されませんようお願いいたしまする!


それでは、いざ、へなちょこ妄想ワールドへ!

拍手[21回]


::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

サクヤの部屋から出たカオルが、玄関脇を通ってキッチンにいるはずのゴンザの
ところに向かおうとしたとき、ちょうど、鋼牙が帰ってきた。

いきなり鉢合わせた恰好になったので、お互いに驚きの表情を見せた。

「…あっ、おかえりなさい」

「あぁ、今戻った…」

どことなくぎこちないふたりの空気を、ザルバが救った。

『なんだ、カオル。
 久しぶりじゃないか?
 仕事は済んだのか?』

「え、えぇ…
 なかなか思うように描けなくて、ちょっと大変だったんだけどね」

我ながらわざとらしい返事だ、と落ち込みつつも、カオルはそう答えるしか
なかった。

『サクヤが熱を出したんだ。
 知っているか?』

「うん、今、様子を見てきたところ…
 まだ少し熱があるみたいだから、寝てるように、って言ってきたのよ」

カオルは、サクヤの様子を伝えた。

『ゆっくり休めば、すぐによくなるさ』

「そうね…」

カオルとザルバとの会話がひと段落したところで、鋼牙がカオルに尋ねた。

「今日はゆっくりしていけるのか?」

カオルはザルバのほうに顔を向けていたので、鋼牙の声は、頭の上から
降ってくるように聞こえた。
カオルはゆっくりと目線をそちらへ上げた

「うん…
 サクヤちゃんのことも心配だし、今晩はこっちに泊まろうかな、と思って…
 いいでしょ?」

鋼牙と久し振りに話をすることに、少しドキドキしたが、鋼牙はとても
優しい目をしていたので、目をそらさずに話すことができた。

「そうか…  そうするといい」

そう言うと、鋼牙はそれ以上は何も言わず、カオルの脇をすり抜けて
リビングへと向かった。

(んもう、久し振りだっていうのに!)

ちょっとむくれたカオルだったが、同時に

(それが ’鋼牙’ だもんね)

とすぐに許した。

鋼牙と会わずにいた数日の間、ずっとざらついていたカオルの心は、ほんの短く
交わされた言葉によって、あっという間に弾力を取り戻していた。

(ひとりきりで考えてちゃだめ、ってことだね)

カオルは、くすっと笑うと、軽やかな足取りで鋼牙の後を追って、リビングへと
消えていった。



誰もいなくなった廊下の先で、キッチンのドアが細く開いていた。

ドアの陰では、ゴンザがこっそりと、ふたりの様子を覗き見ていたのだった。
ゴンザは、ほっとしたような笑みを浮かべ、よかった、よかった、というふうに
何回もうなずいていた。

::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

あれからまた数日が過ぎた。
サクヤの体調もすっかり回復したので、迷惑をかけた分だけお返ししなくてはと、
サクヤはこれまで以上にたくさんの仕事をこなそうと張り切った。

だが、鋼牙もゴンザも

「あまり急に無理はするな」

「頑張りすぎると、また身体を壊しますよ」

と、口を揃えて言うので、サクヤは申し訳なく感じ、それでは… と仕事の
量を増やすのではなく、質にこだわることにした。
その成果が出たのか、サクヤの失敗は目に見えて減っていったのだ。

サクヤの働きぶりに、ゴンザも一層信頼を深めていき、ひとつ、またひとつと、
仕事をあれこれと教えていった。


そんなある日。

「どうだ、サクヤのほうは?」

と尋ねる鋼牙に対して、

「はい、熱心に仕事に取り組み、どんどん吸収していくので、大変仕込み甲斐が
 ございます。
 わたくしもこの頃は、ずいぶん楽をさせていただいておりますよ」

と、ゴンザは答えたので、

「そうか…

 もし必要と思うようなら、少しでも長くサクヤにいてもらってはどうだ?
 ゴンザの好きなようにしてくれて構わない」

と、鋼牙から許しが出た。

(カオル様がこの家に入られて、ご懐妊、というような日がくれば、サクヤが
 いてくれたほうがカオル様も安心かもしれませんね…)

そんなことをおぼろげに考えながら、

「さようでございますね。
 今しばらく考えてみます」

とゴンザは答えた。





…ところが、サクヤとの別れは突然やってきた。


to be continued(7へ)
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::


コメント
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
selfish と申します。
無愛想な魔戒騎士や天真爛漫な女流画家だけにとどまらず、大好きな登場人物たちの日常を勝手気ままに妄想しています。
そんな妄想生活(?)も9年目を迎えましたが、まだ飽きていない模様…



hitori 様[07/08]
tomy 様[07/27]
麗羽 様[08/23]
夕月 様[12/22]
夕月 様[07/15]
こちらから selfish 宛にメールが送れます。
(メールアドレス欄は入力しなくてもOK!)

PR
忍者ブログ [PR]
Template by repe