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きんのまなざし ぎんのささやき

かわいいあのこ(2)

サクヤ
  サクヤ
    サクヤ…

何度もその名を書いてみて、ようやくしっくりくるようになったかなぁ~
う~ん、やっぱりまだまだ… かな?

具体的に誰かをモデルにするといいのかもしれませんが、ぽよよ~んと
’気ままに’ 書いているので、ちゃんとした設定は一切なし!
だから、キャラもいまだに固まんないんだぁぁぁ (いやぁぁぁ!)

みなさんすでにご承知でしょうが、selfish はいつも、頭に浮かんだことを
とにかく書いていくので、どうでもよいことをダラダラ書いてみたり、
重要なことを書き忘れていたり…
いい加減にもほどがある?
いやぁ、まったくもって、ごもっとも!
(これでも、「できるだけ読みやすくなるように」と努力しているつもり
 なのですが…)

ともかく!
今日もそんな感じで、描き捨て御免!



::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

サクヤが冴島家に来てから何日かが過ぎた。

相変わらず失敗が無くなりはしないが、屋敷での仕事にもずいぶん慣れてきた
ようで、本来の明るい笑顔が見られるようになっていた。

カオルが ’アトリエ’ と称して街中にアパートを借りてしまい、屋敷にいる
時間が短くなったために、冴島邸は以前のような静けさに戻っていた。
そこにサクヤという少女が加わったことで、カオルがいた頃のような
賑(にぎ)やかさが少し戻ってきた。

一方、カオルの方も、自分より年下で、素直なサクヤのことがかわいくて
仕方なく、折りを見つけては屋敷を訪れ、サクヤと他愛もない話をするのを
楽しみにしていた。

今日も今日とて、カオルは屋敷を訪れて、開口一番、

「こんにちは。
 サクヤちゃ~ん、パティスリー’蔵’ のケーキ買ってきたよぉ~
 一緒に食べよ~っ」

…という調子だった。
程なくして、キッチンのほうからサクヤが出てきた。
カオルの顔を見るとニコッと笑い、小走りに駆けてくる。

「あっ、カオル様、いらっしゃいませ。
 ありがとうございます。

 えっと、お気を遣(つか)わせて申し訳ございません…」

サクヤはすまなそうな顔をして、カオルの差し出すケーキの箱を受け取った。

「もぅ、気なんて全然遣ってないよぉ~
 あたしがサクヤちゃんと一緒に食べたかったんだもん。
 あっ、もちろん、ゴンザさんの分もあるから、お仕事の合間にみんなで
 お茶しましょ~ ねっ?」

屈託なく話すカオルに、サクヤのほうも自然と気が楽になり、素直に返事を
した。

「はいっ!」

そんな会話を交わしながらふたりが一緒にリビングに向かうと、そこには
鋼牙がいた。
いつもなら、この時間はオブジェの浄化に出掛けていて、屋敷にいるのは
珍しかった。
鋼牙は一人掛けのソファーで寛ぎながら、古びた分厚い書物を広げて、
何か調べ物をしているようだった。

「あっ、鋼牙… (いたんだ…)
 今日はお仕事はいいの?」

鋼牙の姿を見て驚きつつ、カオルが話しかけた。

「あぁ」

「そっか…
 ねっ、鋼牙も一緒にお茶どう?」

鋼牙が答えるより早く、ザルバが茶々を入れた。

『おい、カオル。
 廊下での話、聞こえたぞ。
 なんだか、鋼牙のことは ’ついで’ に誘ってるみたいじゃないか?』

カオルは少し視線を彷徨わせつつも、笑顔を作って答えた。

「えっ… (ぎくっ)
 そんなことないよ。
 ちゃんと鋼牙の分も買ってきてあるし…」

微妙な空気が流れたところで、

「あの… それじゃぁ、お茶のほう、ご用意いたしますね」

サクヤが遠慮がちにそう言ってリビングを出て行った。
ここ何日かで、退室するタイミングもうまく掴めるようになったみたい
だった。

「あっ、それじゃ、あたしもお手伝いしようかな…」

と、誰に言うともなく言って、カオルも出ていった。

「…」

後に残された鋼牙は、微妙な表情を浮かべていたが、気を取り直して、
カオルの来訪で中断された調べ物の続きを再開しようと、手元の書物に
再び視線を落とした。

ところが、キッチンのほうから、

「サ~クヤちゃん」

というカオルの声と、

「きゃー」

  ガラン、ガラン、ガラン…

「すいませーんっ!」

というサクヤの叫び声、そして(いつもの)物音とがほぼ同時に起こり、
鋼牙は開いた書物の上に大きな大きな溜め息を落とすことになった。



さて…
この日のお茶の時間も、カオルはずっとサクヤにくっついては、楽しげに
会話をしていた。
サクヤも一生懸命、カオルの話に相槌を打ったり、素直に驚いて見せたり、
感心したりするものだから、カオルのおしゃべりもどんどんヒートアップ
していった。

鋼牙は早々にお茶を飲み干すと、再び、ソファーで調べ物を… と
思っていたのだが、カオルの能天気に続けるおしゃべりのせいで、
どうにも集中できない。
少しイライラし始めたところで、不穏な気配を察知したのか、ゴンザは
「買い忘れた物があるから」と買い物のために席を離れた。

さらに、数分過ぎた頃、イライラを我慢する鋼牙の様子に、どうにも
我慢できなくなったザルバが、

『くっくっくっ』

と忍び笑いを漏らしてしまった。
それが引き金となり、とうとう、鋼牙は

「うるさいっ」

と不機嫌な声をあげた。
その声は決して怒鳴っているわけではないが、ハリのあるよく響く声で、
それまで賑やかだったリビングを、一瞬のうちに黙らせるには十分だった。

窓から明るい陽射しが降り注いでいるリビングが、深海の底のように静かで
冷たい空間のようになった。

「…」

この屋敷に来て初めて、鋼牙のそういう態度を見たサクヤは、驚きのあまり
固まってしまったが、騒がしさの元凶であるカオルのほうはと言うと、
そんなことにはもはや慣れっこなため、ヒョコッと首をすくませて、

「ごめんなさ~い」

と、ごく自然に謝った。

カオルのその態度は、とても反省しているようには見えなかったが、一応、
謝ってはいるので、鋼牙もそれ以上の言葉は飲み込み、苦虫を噛んだような
顔で、カオルの代わりに書物の方をぐいっと睨みつけた。


まだ固まっているサクヤを余所(よそ)に、カオルは残っていたケーキの
最期の一口を「あ~ん」と嬉しそうに口に放り込み、カップに残っていた
紅茶も悠然と飲み乾した。
そして、ニコニコ笑いながら、サクヤに言った。

「さっ、片付けよっか?
 手伝うよ」

たった今、鋼牙に怒られたことも忘れたかのようなカオルの言葉に、
サクヤは驚きつつ、ハッと我に返ると、慌てて手を振った。

「だ、大丈夫です。
 後片付けはひとりでできますから」

だが、

「そ~んな遠慮はしなくていいんだよ?」

などとカオルに押し切られて、結局、カップやお皿などをそれぞれが持って、
ふたり仲良くリビングを出ていった。

そして、またもや、リビングにひとり残される格好となった鋼牙。

「…」

そんな鋼牙に、ザルバが少し声をひそめて話しかける。

『おい、鋼牙』

「なんだ?」

書物から目を離さずに鋼牙が返事をした。

『なんだか、カオルをサクヤに取られちまったみたいだな。
 おまえ、寂しくないのか?』

「…フン」

ザルバの問いに鼻を鳴らしただけで、鋼牙は調べ物を続けた。
だが、それまでの不機嫌な顔よりも、さらに眉間の皺が深くなっていた。
その様子を、ザルバは ’鋼牙の返事’ として受け取った。



to be continued(3へ)
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selfish と申します。
無愛想な魔戒騎士や天真爛漫な女流画家だけにとどまらず、大好きな登場人物たちの日常を勝手気ままに妄想しています。
そんな妄想生活(?)も5年を経過しましたが、まだ飽きていない模様…



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