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きんのまなざし ぎんのささやき

宴の夜(4)

は~い、「起承転結」の3回目の「承」の回です。
もう、いい加減、飽きてきてるかもしれませんが…

カオルのカの字も出てきません。
そんなのつまらん、と思っているかもしれませんが…

でも、勢い、勢い…
おほほほ



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零を救出しようと立ち上がった邪美を

「客人は座っていてくれ。
 俺が行く。」

と翼が制した。
そうして、娘たちに囲まれた零の元まで来ると、

「お前たち、客人を困らせては駄目じゃないか。
 いい加減に解放してやれ。」

と、言い放った。
娘たちは口々に不満を呟いたが、翼の一睨みで渋々引き下がっていった。
娘たちから離れたところまで来ると、零は翼に礼を言った。

「やれやれ、助かったよ。」

「大勢の娘たちに囲まれて、満更でもなかったのではないのか?」

「おいおい、やめてくれよ。
 俺、結構、身持ちは固いほうなんだゼ。」

「やはり、フリだったんだな…」

「えっ、何?」

「こちらの話だ、なんでもない。」

「… まぁ、いいや…

 ところでさ、明日のことなんだけど、大袈裟な見送りはガラじゃないから、
 俺、朝早く、ここを離れることにするから。」

「… そうか。
 なら、誰かを見送りにつけるようにしておく。」

「そんなのいいって。」

「お前には世話になったんだ。
 そのくらいはさせてくれ、頼む。」

「よしてくれよ。
 魔戒騎士どうし、助け合うのは当然だろ?

 まっ、その辺は適当に任すわ。

 それじゃあ、俺もう寝るから。
 鋼牙たちにもそう言っといて。」

「あぁ、わかった。
 ゆっくり休んでくれ。」

背中を見せ、「おやすみ」の挨拶がわりに手を振って、零は闇に溶け込むように
姿を消していった。

(鋼牙の言うとおりだ。
 あいつは若いが、気持ちのいい、男気(おとこぎ)のあるヤツだな。)

零の後ろ姿はもう見えなくなっていたが、翼は思わず頭を下げていた。

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一方その頃、鋼牙と邪美は、互いに酒を酌み交わしていた。

「それにしても、鋼牙とこうして酒が飲めるなんて思ってもみなかったよ。」

「そうだな。」

「いけるクチなんだろ?」

「お前には負けるだろうがな。」

「なんだい、ずいぶん大人しくなったもんじゃないか。」

「そうか?」

「自分で判らないのかい?」

気心の知れた幼馴染(おさななじみ)は、ふふふと笑い合った。
しばらくすると、鋼牙がすっと表情を引き締め、口を開いた。

「酔ってるから正直に言うが…
 今回は、お前にずいぶん助けられた。」

「なんだい、改まって…」

「だから、酔ってるからだ、と言っただろ?」

「ふ~ん…

 あたしはねぇ、鋼牙。
 今回のことで、まだまだ強くなりたいって思ったよ。

 せっかく、鋼牙に魔戒樹から助けてもらったんだ。
 これから、もっともっと修行を積むことにするよ。」

「その修行、程々にしろよ。
 俺が太刀打ちできなくなる。」

「何言ってんだい。
 黄金騎士に敵(かな)うヤツなんざ、いないよ。」

「…」

「おいおい、そこは否定するもんだろ?
 ったく、思い上がった魔戒騎士なんて、一番、たちが悪いよ。」

ぽんぽんと交わす言葉も心地よく、鋼牙も邪美も杯を重ねていった。
離れていた時間の長さに左右されず、あっという間に距離が縮まる関係に
二人とも心地よく酔っていた。

そんな鋼牙と邪美のもとに、我雷法師が姿を見せた。

「どうじゃな?
 楽しんでおるかな?」

「はい、里の人の心遣いに感謝します。」

「十分過ぎるくらい、よくしてもらっているよ。」

口々に礼を言う二人の顔を交互に見て、我雷法師はうなずいた。

「ところで、邪美よ。
 お前さんに少し話があるんじゃが、いいか?」

「あぁ、構わないよ。」

邪美はそう言いながら、お前はどうする? という風に鋼牙を振り返ると、
鋼牙は、

「それでは、俺は先に下がらせてもらいます。
 皆によく礼を言ってください。」

と我雷法師に辞去の挨拶をした。

「そうか… それは、ちと残念じゃが…
 いや、疲れておるじゃろうから引き止めはせぬ。
 鋼牙殿、楽に休んでくだされよ。」

「ありがとうございます。

 邪美、悪いが、先に休む。
 お前も程々に切り上げろよ。

 では…」

そう言うと、鋼牙は邪美を残し、寝所となっている離れへと向かい、
歩き出した。



to be continued(4へ)
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selfish と申します。
無愛想な魔戒騎士や天真爛漫な女流画家だけにとどまらず、大好きな登場人物たちの日常を勝手気ままに妄想しています。
そんな妄想生活(?)も5年を経過しましたが、まだ飽きていない模様…



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