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籠る姫(2)
「籠る姫(1)」を公開後に読んでみたのですが…
むむむ、なんだか、メルヘンから遠のいているゾ!
これではいけない… どうにかしてメルヘンの世界に戻らねば!
そういうわけで、脳内に描いた妄想を半分リセット! (涙)
う~ん、リセットしたけど、この回もやっぱり「メルヘンどこいったぁ?」って
感じです。
どうか優しいまなざしで読んでくださいね… (苦笑)
むむむ、なんだか、メルヘンから遠のいているゾ!
これではいけない… どうにかしてメルヘンの世界に戻らねば!
そういうわけで、脳内に描いた妄想を半分リセット! (涙)
う~ん、リセットしたけど、この回もやっぱり「メルヘンどこいったぁ?」って
感じです。
どうか優しいまなざしで読んでくださいね… (苦笑)
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
王子はカオルンの部屋の前にいました。
手にはゴーザンに渡されたトレイを持って…
「わたくしがお運びいたします」
そう言うゴーザンに、王子は自分で運ぶから、とゴーザンの申し出を断りました。
コンコン
軽くノックをします。
ですが、いくら待っても返事が返ってきません。
(確かに、部屋にいるはずなのだが…)
訝(いぶか)しく思った王子は、「入るぞ」と声をかけてからドアノブを
捻りました。
カオルの部屋には煌々と明かりが灯(とも)されていましたが、し~んと
静まりかえっていて、人の存在の気配が感じられませんでした。
まず最初に王子の目を止めたのは、部屋のほぼ中央にあるイーゼルでした。
イーゼルの足元には、絵の具箱が転がり、箱からこぼれたのか、絵の具が
いくつも絵の具箱の外に散在していました。
ぼろきれを広げた上には、様々な色が乗っかったパレットや、大小様々な
筆が放置されたままで、絵の製作途中といった印象を王子は感じました。
とりあえず、運んできたトレイをテーブルの上に置くと、王子は部屋を
見渡しました。
カオルンは、天蓋付きのベッドにも寝ている様子はありません。
王子が視線を左から右へとゆっくり移動させていくと、バスルームに
通じるドアが開きっぱなしになっていることに気付きました。
(風呂か…?)
王子は一瞬ドキッとしましたが、もし、カオルンが風呂に入っているなら、
ドアが開けっぱなし、というのはおかしなことです。
第一、バスルームから水音が一切聞こえてきません。
王子は不審に思いながらも、バスルームに近づいていきました。
バスルームへと続くドアの傍まで来たとき、
「そこにいるのか?」
用心のために声を掛けました。
ですが、やはり、何の反応もありません。
しばらく迷いましたが、思い切って王子は中を覗いてみました。
「!」
カオルンは洗面台の脇にいました。
バスタブにもたれかかるようにして、意識を失っているようでした。
王子は慌てて駆け寄り、カオルンのそばにひざまずくと、カオルンの
肩に手をかけて揺さぶりました。
「おい、どうしたんだ!」
すると、カオルンは少し呻(うめ)いてからゆっくりと目を開けました。
「カオルン?」
心配そうに覗き込む王子に気付いて、カオルンは慌てました。
「えっ? なんで?
あの… どうして、王子がここに?
っていうか、あたし、またこんなとこで寝ちゃって…
んもう、やだぁ…」
混乱しているカオルンは、ひとりでぶつぶつと呟きました。
「なぜ、こんなとこで寝ているのか、聞きたいのはこっちだ」
思いのほか元気そうなカオルンに安心して、王子は、いつもの落ち着きを
取り戻しました。
「えっと… 絵を描いてて、描き終わったから少し休もうと思って…
あっ、そうだ! 手を洗おうとここに来たんだった!
それから、どうしたんだろ?
そうだ!
とにかく、すごく眠くなって…」
カオルンは自分の行動を思い出しながら、少しずつ話しました。
「そうか…
だが、こんなとこで寝なくてもいいだろうう?」
王子は半分呆れながら、畳みかけました。
「うん… まぁ、そうなんですけど…
なんでだか、バスルームに来ると、いつも眠くなるんだよなぁ。
絵を描いているときは、ちっとも眠くないのに…
それに、お腹もすっごくすくのよねぇ」
カオルンは首をかしげながら、独り言のように言いました。
「心配をした俺が馬鹿を見たようだ」
不機嫌そうに言う王子に、カオルは慌てて
「ごめんなさい!」
と謝り、恐る恐る王子の顔を見上げました。
王子は小さく溜め息をついてから、
「もういいから… 立て」
と言い、立ち上がろうとするカオルンに手を貸しそうとしました。
「あっ、あの、王子が汚れます!
絵の具がついてるかもしれないし…」
カオルンは慌てて身を引いた。
だが、カオルンのその言葉に、王子はさらに不機嫌そうに返しました。
「そんなことはどうでもいい。
汚れようが、お前の気にすることではない」
そう言うと、むんずとカオルの腕をつかみ引き上げた。
「あ、ありがとうございます」
礼を言いながら立ち上がるカオルンに、王子は尋ねました。
「腹がへってるんだろ?
ゴーザンに頼んでサンドイッチを持ってきた。
フルーツもあるから…
何でもいい、とにかく何か腹の中に入れろ」
ぶっきらぼうにそう言う王子でしたが、王子が心配していることは
カオルンにも伝わりました。
「はい…」
カオルンは素直に返事をしました。
to be continued(3へ)
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王子はカオルンの部屋の前にいました。
手にはゴーザンに渡されたトレイを持って…
「わたくしがお運びいたします」
そう言うゴーザンに、王子は自分で運ぶから、とゴーザンの申し出を断りました。
コンコン
軽くノックをします。
ですが、いくら待っても返事が返ってきません。
(確かに、部屋にいるはずなのだが…)
訝(いぶか)しく思った王子は、「入るぞ」と声をかけてからドアノブを
捻りました。
カオルの部屋には煌々と明かりが灯(とも)されていましたが、し~んと
静まりかえっていて、人の存在の気配が感じられませんでした。
まず最初に王子の目を止めたのは、部屋のほぼ中央にあるイーゼルでした。
イーゼルの足元には、絵の具箱が転がり、箱からこぼれたのか、絵の具が
いくつも絵の具箱の外に散在していました。
ぼろきれを広げた上には、様々な色が乗っかったパレットや、大小様々な
筆が放置されたままで、絵の製作途中といった印象を王子は感じました。
とりあえず、運んできたトレイをテーブルの上に置くと、王子は部屋を
見渡しました。
カオルンは、天蓋付きのベッドにも寝ている様子はありません。
王子が視線を左から右へとゆっくり移動させていくと、バスルームに
通じるドアが開きっぱなしになっていることに気付きました。
(風呂か…?)
王子は一瞬ドキッとしましたが、もし、カオルンが風呂に入っているなら、
ドアが開けっぱなし、というのはおかしなことです。
第一、バスルームから水音が一切聞こえてきません。
王子は不審に思いながらも、バスルームに近づいていきました。
バスルームへと続くドアの傍まで来たとき、
「そこにいるのか?」
用心のために声を掛けました。
ですが、やはり、何の反応もありません。
しばらく迷いましたが、思い切って王子は中を覗いてみました。
「!」
カオルンは洗面台の脇にいました。
バスタブにもたれかかるようにして、意識を失っているようでした。
王子は慌てて駆け寄り、カオルンのそばにひざまずくと、カオルンの
肩に手をかけて揺さぶりました。
「おい、どうしたんだ!」
すると、カオルンは少し呻(うめ)いてからゆっくりと目を開けました。
「カオルン?」
心配そうに覗き込む王子に気付いて、カオルンは慌てました。
「えっ? なんで?
あの… どうして、王子がここに?
っていうか、あたし、またこんなとこで寝ちゃって…
んもう、やだぁ…」
混乱しているカオルンは、ひとりでぶつぶつと呟きました。
「なぜ、こんなとこで寝ているのか、聞きたいのはこっちだ」
思いのほか元気そうなカオルンに安心して、王子は、いつもの落ち着きを
取り戻しました。
「えっと… 絵を描いてて、描き終わったから少し休もうと思って…
あっ、そうだ! 手を洗おうとここに来たんだった!
それから、どうしたんだろ?
そうだ!
とにかく、すごく眠くなって…」
カオルンは自分の行動を思い出しながら、少しずつ話しました。
「そうか…
だが、こんなとこで寝なくてもいいだろうう?」
王子は半分呆れながら、畳みかけました。
「うん… まぁ、そうなんですけど…
なんでだか、バスルームに来ると、いつも眠くなるんだよなぁ。
絵を描いているときは、ちっとも眠くないのに…
それに、お腹もすっごくすくのよねぇ」
カオルンは首をかしげながら、独り言のように言いました。
「心配をした俺が馬鹿を見たようだ」
不機嫌そうに言う王子に、カオルは慌てて
「ごめんなさい!」
と謝り、恐る恐る王子の顔を見上げました。
王子は小さく溜め息をついてから、
「もういいから… 立て」
と言い、立ち上がろうとするカオルンに手を貸しそうとしました。
「あっ、あの、王子が汚れます!
絵の具がついてるかもしれないし…」
カオルンは慌てて身を引いた。
だが、カオルンのその言葉に、王子はさらに不機嫌そうに返しました。
「そんなことはどうでもいい。
汚れようが、お前の気にすることではない」
そう言うと、むんずとカオルの腕をつかみ引き上げた。
「あ、ありがとうございます」
礼を言いながら立ち上がるカオルンに、王子は尋ねました。
「腹がへってるんだろ?
ゴーザンに頼んでサンドイッチを持ってきた。
フルーツもあるから…
何でもいい、とにかく何か腹の中に入れろ」
ぶっきらぼうにそう言う王子でしたが、王子が心配していることは
カオルンにも伝わりました。
「はい…」
カオルンは素直に返事をしました。
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コメント
selfish と申します。
無愛想な魔戒騎士や天真爛漫な女流画家だけにとどまらず、大好きな登場人物たちの日常を勝手気ままに妄想しています。
そんな妄想生活(?)も9年目を迎えましたが、まだ飽きていない模様…
無愛想な魔戒騎士や天真爛漫な女流画家だけにとどまらず、大好きな登場人物たちの日常を勝手気ままに妄想しています。
そんな妄想生活(?)も9年目を迎えましたが、まだ飽きていない模様…
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