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きんのまなざし ぎんのささやき

結果が大事!?(1)

さてさて。
目新しくもないでしょうが、冴島邸の日常をこっそり垣間見るような、そんな妄想を今宵もコソッと投下いたします。
ありきたりなくせに、1話で完結できずに申し訳ない~

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何やら楽し気な雰囲気がリビングから伝わってきた。
ここは北の管轄にある冴島邸。

午後から書斎に籠って分厚い書籍とにらめっこを続けていた鋼牙が、一休みしようと書斎を出てみると、ゴンザとカオルが声を立てて笑っているのが聞こえてきたのだ。
そのため、鋼牙の足は自然とリビングへと向かう…

  カチャ

ドアを開けて中に入ると、ソファに隣り合わせで座るカオルとゴンザが一斉に鋼牙のほうを見た。

「鋼牙!」

楽し気だったカオルの表情が、嬉し気に変わり、弾んだ声が響いた。

「これはこれは鋼牙様…」

そう言ってソファから立ちあがったゴンザが、

「少々、うるさかったですかな?」

と気遣わし気に尋ねてきた。

「いや、そんなことはないが…」

『何をしていたんだ、おまえ達。
 随分楽しそうじゃないか?』

鋼牙の疑問をザルバが代わりに問いかけた。

「ああ、それはですね…」

そう言うと、ゴンザはカオルのほうを意味ありげに見た。
それを受けたカオルが、小さくうなずくと、

「あのね、ゴンザさんと診断テストをしていたの。
 テストって言っても半分遊びみたいなものでね、いろんなのがあるのよ」

と鋼牙に答えた。

「なかなか楽しゅうございましたよ。
 選んだ色で精神年齢がわかるものとか…
 呪われ度数や腹黒いかどうか、などというものもありまして、カオル様と一緒にその診断結果に一喜一憂しておりました」

鋼牙の分のお茶の支度をしながら、ゴンザも言った。

『ほお、鋼牙もテストしてみたらどうだ? 何がいいかな?
 ムッツリすけべ度数とかこいつの弱点のわかるテストっていうのはないのか?』

「ザルバ!」

調子に乗る魔導具に険しい視線を送る鋼牙だったが、黄金騎士の迫力ある睨みをザルバが気にも留めないのはいつものことだった。

『なあに真剣に捉えることなんかないんだろ? こんなのは、あ・そ・び。なにも深く考えることなんかありゃしない。
 たまにはこういうことでもして、張り詰めた神経を緩めるのもおまえさんには必要なんじゃないのか?』

「そうだよ、鋼牙。
 くだらない診断かもしれないけど、案外面白いよ?」

「ええ、ええ、意外な結果が出て、笑ってしまいますよ」

鋼牙の前にお茶のカップを置くと、カオルとゴンザは顔を見合わせて、そうだそうだと互いに同調しながら言い合う。
場の雰囲気的には、鋼牙もその診断テストとやらをしなければならない風向きになってきていた。
だが、鋼牙としては、変な結果が出て笑われるのはイヤなことだ。

「俺は御免だ。
 ザルバ、おまえがやればいじゃないか?」

思いも寄らず、お鉢が回ってきたザルバは、驚いた声を上げた。

『おいおい。
 魔導具の腹黒さなんか、誰も知りたかないだろう?』

鋼牙にその気がないことがわかったので、カオルとゴンザは今度はザルバにターゲットを変えたようだ。

「そんなことないよ。ザルバもやってみない?」

「遊びですから、あ・そ・び!」

そんな賑やかしいやりとりを尻目に、鋼牙はゴンザの淹れた紅茶を泰然と楽しんでいた。





その夜、久しぶりの指令で夜半過ぎに屋敷に戻ってきた鋼牙は、いつものようにゴンザに尋ねた。

「カオルは?」

ゴンザのほうも、そう聞かれることはわかっているので、答えの方もよどみがない。

「今夜は面白いモティフが見つかったとかで、遅くまでアトリエに籠っておいででしたが、今はお風呂に入っておいでです。
 もうそろそろあがられる頃合いかと思いますので、鋼牙様、今しばらくお待ち願えますか」

「そうか…

 今日も遅くまですまなかったな。もう休んでいいぞ」

鋼牙の労(ねぎら)いの言葉に、ゴンザは一礼をして下がっていった。





しばらくするとカオルが風呂からあがってきたので、入れ違いに鋼牙は風呂に入ったが、いまだ闘いの興奮が冷めやらないのか身体が火照っているので、早めにあがることにした。
雫の滴(したた)る髪をタオルでゴシゴシと拭きながら廊下を歩いていると、リビングから光が漏れていることに気付き、足を止めた。
不審に思ってリビングのドアを開けてみると、そこにはソファに座ってスマホを触っているカオルが…

「やだ、もう。びっくりしたぁ…」

気配もなくいきなり開いたドアに、カオルは目をまあるくさせて驚きの表情を見せた。

「こんなところで何してるんだ? もう遅いぞ」

「あ、うん…
 ね、鋼牙? やっぱり、やりたくないかな? 診断テスト…」

そう言うと、小首をかしげて無邪気な少女のような表情で見上げる。

「…」

迷うような素振りを見せる鋼牙に、もうひと押しとばかりにカオルはソファから立ち上がると、

「ね、ひと~つだけ!
 ひとつだけならいいでしょっ? ねっ?」

と鋼牙の腕を取ってソファのほうへと誘った。
こうなっては鋼牙も無下に断ることができないのは、カオルも鋼牙自身もわかっていた。

「しょうがない… ひとつだけだぞ」

渋々といった体(てい)を装って、鋼牙はソファに腰を降ろした。



to be continued(2へ)
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selfish と申します。
無愛想な魔戒騎士や天真爛漫な女流画家だけにとどまらず、大好きな登場人物たちの日常を勝手気ままに妄想しています。
そんな妄想生活(?)も5年を経過しましたが、まだ飽きていない模様…



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