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きんのまなざし ぎんのささやき

通りすがりのヒーロー(1)

「白い花ゆれて」のあとに公開するのが、こんな妄想でいいのか?
このギャップはなんと言うか…
ごめんなさい!

原作以外は許せない! という方、
原作にできるだけ近いものしかダメ! という方、
エログロが希望! という方、
すべて、ここでお引き取りくださいませ。

おフザけOKな方のみどうぞ…
(いや、この回はまだフザけてませんが)

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画家という商売(正確には、まだ画家の卵だが)をしているカオルにとって、
月曜日も日曜日もさほど変わりがないのだが、日曜日のこの日、珍しく
朝早くに目が覚めたカオルは、朝食もそこそこに、スケッチブックを持って
部屋を飛び出した。

(公園に行こうかな?
 それとも、鋼牙んとこに顔を出そうか…)

大きな通りの交差点で、信号待ちをしながら行き先を考える…
そのうちに、信号が青に変わり、考え事をしながら歩き出す。

「わっ、バカっ!」

誰かの叫び声が聞こえ、カオルはハッとして慌てて周囲を見回す。
左折の車がこちらに突っ込んでくるのが目の端に見えた…、と思ったら、
景色がぐわんと動いた。

突っ込んできた車が激しいブレーキ音を奏でる。
ボンネットの上を身体が転がる。

人がわさわさと集まってきて、心配を口にした。

「大丈夫ですか?」
「おい、誰か救急車を呼んでくれ」
「起きない方がいいですよ」

そんな喧騒をカオルはぼんやりと聞いていた。

::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

「鋼牙様、大変です!」

「どうした、ゴンザ?」

「たった今、カオル様からお電話があり、車に轢かれそうになったとか…」

鋼牙はザワザワ騒ぐ気持ちを抑えて、努めて感情を押し殺して聞いた。

「それで?」

「それが、カオル様は大変興奮されていて要領が得られませんで…
 ただ、今は病院にいるとかで、わたくしこれから参ろうと思っています。
 鋼牙様はどうされますか?」

「俺も行こう」

「では、さっそく」

車の用意ができると、すぐに鋼牙とゴンザは病院へと急いだ。

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病院に着くと、受付でカオルの居場所を聞こうとするゴンザを尻目に、
鋼牙はザルバにカオルの居場所を探らせた。
程なくして、ザルバが進むべき道を示す。

『鋼牙、右だ』

「ゴンザ」

鋼牙はゴンザに目で合図を送り、それから、足早にザルバの示す方向に
足を進めた。

廊下を2回曲がった先の待合室の椅子にカオルが座っていた。
見た感じでは、別段、どこがどうとは思えなかった。
鋼牙は少し安心して、歩み寄る足取りを少しゆったりとしたものに変えた。

「カオル」

病院という場所がら、少し抑えた調子で鋼牙が声をかけた。

少し俯き加減だったカオルが、ハッとして顔を上げた。

「鋼牙」

カオルは立ち上がり、鋼牙のもとに小走りに近づいた。

「大丈夫なのか?」

「うん、あたしは平気なの…

 ごめんね、びっくりしたでしょ?
 ちょっとパニックになっちゃってて…」

鋼牙の後ろで、ゴンザがほっと胸を撫でおろした。

「車に轢かれそうになったと聞いたときには、それはもう驚きましたが…
 カオル様がご無事で何よりでした」

「ゴンザさん、あたしはこのとおり、なんともないから安心してね。
 
 実は、轢かれそうになったあたしの腕を引っ張ってくれた人がいて、
 あたしは大丈夫だったんだけど、代わりにその人が、車の上を
 ゴロゴロって…
 あたし、なんだか申し訳なくって…
 あっ、その人ね、今、脳波を調べてるの。
 なんともないといいんだけど…」

そう言うと、カオルは心配そうに通路の奥のほうに目をやった。
すると、病院の待合室から数メートル先のドアが開き、男が出てきた。
カオルはその人のそばへと駆け寄った。

「北里さん、大丈夫ですか?」

「まだ、いたんですか?
 俺はほんと大丈夫ですから、帰ってくれていいですよ?」

「そんなわけには…
 ほんとなら、あたしが轢かれてたんだし…」

「そんなふうに言われると、こっちも…
 いやぁ、どうしよぉ…

 ほんと、大丈夫ですから… って、まだ、CTスキャンをとっただけで、
 診断はしてもらってないですけど。」

そう言いながら、カオルとその男、北里は待合室へと歩き、空いている
手近な椅子に腰を下ろした。

「でもね、ほんとはちょっと困ってるんですよね…」

「えっ? なんですか?
 あたしでできることがあるなら、なんでもやります!」

「いや、それはちょっと… 無理、かな?

 あれ?
 そっちの方、御月さんの知り合いですか?」

北里は、こちらを見ながら立っている鋼牙とゴンザのほうをちらっと見ながら、
カオルに聞いた。

「あっ、はい、あたしちょっと慌てちゃって…
 電話して来てもらったんです」

「あぁ、そうですか…」

北里は、鋼牙とゴンザのほうにちょっと頭を下げて挨拶した。

カオルが鋼牙たちとどういう関係なのかということより、北里は自分の
心配事のほうが気になるようだった。
それで、診断が言い渡されるまでの待ち時間の間、カオルを相手に、
その心配事を打ち明けることにしたのだった。

「実は、俺は…」



to be continued(2へ)
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selfish と申します。
無愛想な魔戒騎士や天真爛漫な女流画家だけにとどまらず、大好きな登場人物たちの日常を勝手気ままに妄想しています。
そんな妄想生活(?)も5年を経過しましたが、まだ飽きていない模様…



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