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きんのまなざし ぎんのささやき

騎士と法師(1)

7体の使途ホラーを殲滅せよと指令を受け、各地を旅している途中、
4体目の使途ホラーである、カルマとの闘いを描いたのが、みなさんご存じの
映画「RED REQUIEM」ですが、今回はその後を少し妄想しまして、
どうしたわけか、勝手にキャラを作ってしまいましたっっっ (汗)
(チョ~適当な使途ホラーを1体と、まぁまぁ適当な魔戒法師を1名…)

えぇ、そりゃ、もうパニックです。
(そして、いつものごとく、オチもまだぼんやりなのに公開するという暴挙!)

しかも、今回もやっぱり、ラブ要素がない… orz


それでもいいよ、許しましょう! というお方だけ、どうぞご覧くださいませ。

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鋼牙は、最果ての地で、7体目となる最後の使徒ホラーを追い詰めた。

片目の使徒ホラー、グンニグルはひどく狡猾でとてつもなく用心深く、
これまでのどのホラーよりも鋼牙を苦しめた。

だが、鋼牙には頼もしい協力者がいた。
この地を守る、魔戒法師バルドだ。

バルドは、銀色に近い光り輝く白髪を後ろに束ね、顔にはシワが深く
刻まれ、枯れ枝のような身体をした老人であったが、グレーがかった
その瞳は強い光を宿し、見た目に反して動きも機敏で、紙一重のところで
グンニグルの攻撃をかわしていた。
何よりも、冷静な洞察力と深い造詣からくるバルドの的確な判断が、
鋼牙の闘いを優位に導いていたのだった。

グンニグルに手傷を負わせ、あと一太刀…、という状況で、老練なバルドに
つい油断が生じた。
グンニグルの鋼牙に対しての攻撃にばかり注意がいき、自分の身への
注意が疎かになった。
その一瞬の間隙を突いて、グンニグルは長い尾をしならせ、尾の先に
ついた棘(とげ)をバルドの背後に向けて放った。

グンニグルの狙いにバルドが気づいたのは、そのわずか後。

長引く闘いにじわじわと体力を奪われていたバルドは、そのときだけ、
足に根が生えたような感覚を覚えた。
次の瞬間には、その棘を避けられないと判断し、決意した。

(このまま黄金騎士がグンニグルの急所を突けば、それでグンニグルは
 おしまいじゃ。
 この老いぼれの命くらい、くれてやっても惜しくはない…)

「黄金騎士よ!
 一気にグンニグルにとどめじゃぁっ!」

バルドは覚悟を込めて、鋼牙に向けて声を限りに叫んだ。

だが、鋼牙は、グンニグルの脇をかいくぐり、バルドを狙う刺をめがけ、
必死に飛びついた。
タイミング的に迷っている余裕がなく、間合いなど一切考慮せずに
最短のルートで突っ込んだため、グンニグルの爪が鋼牙の手の甲を
かすめた。
バルトの目の前で刺を弾き飛ばすと、鋼牙の手から流れる鮮血が、
バルドの頬や髪に降りかかった。

「馬鹿なっ!
 何をしるんじゃ!」

思わず、バルドは鋼牙を叱り飛ばした。
それには答えず、ちらりとバルドの無事を確認した後、鋼牙が再び、
グンニグルに挑もうとしたとき、グンニグルは黒い霧を大量に吐き出し、
その身を何処へともなく隠してしまった。

「何処へ行った!」

バルドは必死に目を凝らし、五感を研ぎ澄ませた。
鋼牙がザルバに探るよう急かす。

「ザルバ!」

『今探ってる!

 …東のほうに向かったみたいだ。
 なぁに、深手を負ってるから、そう遠くまでは行けまい。
 このまま追うか?』

「あぁ。
 行くぞ!」

鋼牙はザルバと言葉を交わした後、バルドを振り返った。

「あなたはどうしますか?」

「もちろん、一緒に追うさ」

バルドは当然のように答え、先になって進みかけた。
だが、はっと何かに思い至り、くるりと鋼牙を振り返った。

「その前に、傷を見せてみろ」

「…」

鋼牙は無言で傷を負った手を突き出した。
バルドも無言で魔導筆に気を送りながら、その傷をゆっくりなぞらえていく。
浅くはない傷だったが、どんどん塞がっていく。

手当てを施しながら、バルドが重々しく口を開いた。

「黄金騎士よ。
 なぜ、わしを助けた?
 わしに構わなければ、グンニグルを始末できたものを…」

鋼牙は静かに、だがきっぱりとバルドに言った。

「俺が、魔戒騎士だからです」

それ以上何も言わない鋼牙に、バルドは顔をあげて、なおも問うた。

「魔戒騎士であればなおさらじゃ。
 ホラーを倒すのが魔戒騎士ではないのかな?」

「人間をホラーから守るのが魔戒騎士だと…
 俺はそう思ってます」

鋼牙は静かに答えた。

「だから、あいつにとどめを刺さずに、わしを救うほうを優先したというのか?」

鋼牙は、黙ってうなずいた。
バルドは不思議な生き物でも見るように鋼牙を見た。

『爺さん。
 こいつの言うことに呆れただろ?』

鋼牙の左手中指に嵌っている魔導具が声を発した。
バルドは微妙な微笑みだけを見せた。

『確かに、そんな考えでは人を救うどころか、一歩間違えれば自分の足元さえ
 すくわれかねないだろうぜ。
 だがな、それは、こいつが並みの魔戒騎士だったら、の話だ。

 それに…』

ザルバは、バルドに向けて喋っていたが、今度は鋼牙に話しかけた。

『鋼牙。
 お前、本当は、アカザのことを考えていたんじゃないのか?』

「…」

鋼牙は無言を貫いたが、それが肯定を表していることを示すようだった。

「アカザとは?」

鋼牙に代わって、バルドがザルバの言葉を引き取った。

『別の使徒ホラーを追っているときに出会った魔戒法師だ。
 アカザは、自分の弟子である魔戒法師や鋼牙を救うために、その命を
 犠牲にしたんだ。

 だから、鋼牙はお前さんを是が非でも死なせたくなかったんだろうぜ。
 アカザの二の舞はごめんだ… ってな』

「ザルバ、もういい。
 傷の手当てもすんだ。
 すぐに追うぞ」

「…」

そういうと、手当てのすんだ手の具合を見るように動かした後、鋼牙は
足早にグンニグルの去った方角へと向かった。

バルドは鋼牙の背をしばらく見ていたが、遅れを取らぬよう歩き出した。



to be continued(2へ)
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無題

こんばんは、友なればこそ、騎士と法師読ませていただきましたありがうございます、パスにこずり中ただ今味覚の秋のかき、キーウイにて頭のリフレッシユ中さつまいもプラス我が家の畑の収穫物にていと息,ふた息ついてます。
かなまま 2012/10/14(Sun)23:10:49 編集
Re:無題
秋は、いろいろおいしいものいっぱいですものね。
お腹と相談しながら、旬のものお召し上がりくださいませ~

selfish は、本を購入しました(牙狼とは一切関係ない本です)が、秋の夜長、読書よりも妄想を書きたい衝動が強いので、読むのはもっぱら職場での昼休み…
今年の秋は、なんだか落ち着かない秋になっています… ははは。

パスワード、もういっそ「なかったこと」にする… ってわけにはいきませんよね? (笑)
無駄かもしれませんが、かなまま様に向けて、「念」を送っときます。
きぇ~~~~い! (←すいません、テキト~な「念」です)
【2012/10/15 20:37】
selfish と申します。
無愛想な魔戒騎士や天真爛漫な女流画家だけにとどまらず、大好きな登場人物たちの日常を勝手気ままに妄想しています。
そんな妄想生活(?)も5年を経過しましたが、まだ飽きていない模様…



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