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きんのまなざし ぎんのささやき

騎士と法師(2)

使途ホラーについてですが、映画「RED REQUIEM」に出てきた2体の
使途ホラー以外の5体について、「魔戒之書R」にはちゃんと設定が
載っているようですね。

なので、今回、勝手に作り出した「グンニグル」という使途ホラーは、
まったくの出鱈目ホラーとなります。
しかも戦闘シーンは大胆に省略… ほんとすみません。

こんなダメダメ妄想ですが、それでも、しょうがない、読んでやるか…
という方だけご覧くださいね。

(しかも、今回で終わらなかったし…
 この続きは、いつ公開できるのでしょう?
 次週かも… ごめんなさい~~~)

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程なくしてグンニグルの気配を嗅ぎ取ったザルバが鋼牙に知らせた。

『鋼牙、ヤツは右手奥のあの大きな木の影にいる!』

ザルバの言葉どおり、グンニグルの姿を見つけた鋼牙は、剣で頭上に
光の輪を描き、牙狼の鎧を召還した。

ずる賢くしたたかなグンニグルは、これまで黄金騎士と直接ぶつかることを
極力避けていたが、深手を負い、余裕のなくなった今となっては、持てる力を
すべてぶつけ、身体を張った抵抗で、鋼牙を存分に苦しめた。

だが、経験豊富なバルドの的確なサポートもあり、ついに鋼牙は、グンニグルの
懐に深々と渾身の力を込めて剣を突きたてた。
耳を覆いたくなるような断末魔の叫びを残して、乾いた風にかき消されるように
グンニグルの身体が粉々に崩れ去っていった。

最後の一片が消えたのを見届けてから、鋼牙は鎧を魔界に返した。

鋼牙は満身創痍(まんしんそうい)の状態で、ようやく立っている状態だった。
バルドも地面にぺたりと腰を下ろして、放心したように自分の足先を
ぼんやり見ていた。

ようやく呼吸が落ち着いたとき、ザルバが鋼牙に声を掛けた。

『終わったな、鋼牙』

「あぁ」

鋼牙とザルバは指令を果たしたことを、短い言葉で確認し合った。
鋼牙はバルドの元まで来ると、手を差し出し、バルドを引き起こした。

「バルド、感謝します。
 あなたのサポートに、ずいぶん助けられました」

「いやいや…
 魔戒騎士を助けるのが魔戒法師の役目じゃというのに、わしはお前さんに
 命を助けてもらったんじゃ。
 このくらいせんと魔戒法師として面目が立たんからのぉ」

バルドは寂しそうな笑いを浮かべた。

「ちと疲れてしまったわい。
 あそこに腰を下ろして休んでもよいかのぉ?」

バルドは鋼牙の答えも聞かず、少し離れたところにある岩に近づき、腰を
下ろした。
鋼牙もそれに従う格好で、バルドの隣に腰を下ろした。

「牙狼の称号を継ぎし者よ。
 お前さんに、少し聞きたいことがあるんじゃが…

 いや、話しておきたいこと、と言ったほうが正しいかもしれん…」

バルドが唐突に話し始めた。
遠い昔を思い起こすように、バルドの目は地平線のはるか向こうを
見ていた。

「わしは魔戒騎士の家に生まれたんじゃ。
 わしも魔戒騎士になるんじゃ、と幼い頃から修行をした。

 じゃが、わしはとうとう魔戒騎士にはなれなんだ…

 ならば、とわしは魔戒法師になった。
 母親が魔戒法師だったからのぉ。
 わしは、母の血を多く受け継いだのかもしれん。

 魔戒法師として、わしは懸命に修行に打ち込み、経験を積んだ。
 魔戒騎士を助けるため… 表向きはそうじゃった」

バルドは言葉を切り、寂しく微笑んだ。
その笑みは、先ほどのものとそっくり同じことに、鋼牙は引っかかりを覚えた。

「じゃが、実際のところは、難しい術を放ち、堅牢な結界を張り、ホラーを
 倒すことができずとも、そんじょそこらの魔戒騎士よりは腕が立つところを
 わしは示したかっただけなのじゃ…

 最後にホラーを切るところだけは魔戒騎士に委ねるが、それまでは
 わしの術でホラーを翻弄し、疲弊させる…
 闘いのほぼ9割9分までわしがお膳立てするようなことすらあった。
 それがわしの密かな楽しみですらあったんじゃ。

 わしは、そうやって、騎士になれなかった己の自尊心を保とうとしていた。
 そうでも思わんことには魔戒法師なぞ、やっとれんかった…」

鋼牙の使途ホラー殲滅の指令に協力し、友好的に接してくれていたバルドが、
本当のところは魔戒騎士に劣等感を抱き、優秀な魔戒法師として優越感を
感じることで、精神のバランスを保っていたのだということを、鋼牙は
バルドの告白で初めて知った。

その驚きを表に出さぬように努めたつもりだったが、バルドにはすべて
お見通しだった。

「驚いたかね?
 お前さんがその身をかけて救おうとしたわしが、こんな人間じゃったことに…

 魔戒法師といえども、どこまでも高潔で志高く、一点の曇りもない、
 そんな人間などおらんのじゃよ。

 だからこそお前さんに聞きたいのじゃ。
 それでも、わしを救ってよかったと思えるのか?」

バルドの目は真剣だった。
鋼牙も真摯にその視線を受け止めた。
そして、鋼牙は感じるままを言葉に乗せた。

「バルド、あなたはなぜそのように問うのです?
 そのこと自体が答えなのではないですか?」

鋼牙の返事に、バルドは戸惑った。

「答え?
 どういうことじゃな?」



to be continued(3へ)
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拍手[15回]

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ちょっとくらいOKだと・・・
ホラーの設定とか、キャラの設定も多少の捏造はかまわないんじゃ?

二次創作ってそういうものだし、ねぇ

みんながみんな出版物をチェックしてるわけじゃないでしょうし
本家に出てきてる魔戒法師って
邪美とか烈花とかレオにしても
最強クラスの人ばかりだし(MSではその他大勢もでてきたけど焦点が当たってるわけではないし)
自分はけっこう設定を妄想するの好きなので無名の法師の話も十分に楽しめましたよ^^

余談ですが、騎士装束の小ネタとか
某123先生とやり取りしたことがあったりしますw

鋼牙さんのコート誰が作ってるんだろうなーとかw
どうやって縫製してるんだろう?とかw
裁縫をする邪美や烈花を想像できねーとか(レオの方がまだしっくりきますよねw)
魔戒法師は得意分野によってはほとんど職人みたいな人もいるんだとか
勝手に納得してますwww
龍鈴 2012/10/15(Mon)11:52:39 編集
Re:ちょっとくらいOKだと・・・
そうですね、 selfish の妄想なので、自分がOK出せばいいのかなぁ とお気楽に考えてます。
龍鈴様、ありがとうございます!

鋼牙の白いコート。
MAKAISENKI でデザインが変わったので、「あのコート、ゴンザが発注するのかなぁ」などとマヌケなこと考えたことを思い出しました!
「いや、案外、鋼牙がディテールにこだわってたりして…」 なんて。
それで、できあがったコートを魔戒法師に渡して、あとから、何らかの術を施すのかなぁ~ とか思ってましたが。

そっか、コートを作るところから、魔戒法師の手が入るってのもありですね。
糸や生地も特別なものとか?
うわぁ~、妄想脳が刺激されまくりです。
機会があったら、そんな妄想も公開できるといいなぁ、なんて思いました!

それと…
このコメントの前にいただいた長いコメントのお話、すっごく面白かったです~
それで? それで? ってもっといろいろ聞きたいくらいです!
selfish だけ独り占めして読むのがもったいない~
そういう設定を教えてもらうだけでも、滅茶苦茶刺激されまくってます。
1つの妄想でさえ書く時間が取れないのに、あれもこれもおいしそうな妄想ポイントがいっぱい…
ほんと、困りましたねぇ~
【2012/10/15 21:14】
selfish と申します。
無愛想な魔戒騎士や天真爛漫な女流画家だけにとどまらず、大好きな登場人物たちの日常を勝手気ままに妄想しています。
そんな妄想生活(?)も5年を経過しましたが、まだ飽きていない模様…



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