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きんのまなざし ぎんのささやき

Shall we …(3)

メルヘンといえば、王子様、お姫様、そして舞踏会!

やはり、メルヘン作家(誰がやねん!)としては、一度は取り上げてみたい
題材だなぁと思いまして、今回チャレンジ中です。

でも…
鋼牙…(あっ、違った!) コーガが踊るところなんて想像できないです!
(カオルンのほうは、ヒャダ●ンさんと踊ってるから、なんとなく…)

でもなぁ、実際のところ、身長差があり過ぎて踊りにくいんでしょうね。
踊るのかなぁ~ あのふたり…




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さて、その後、舞踏会のことをゴーザンがどう持ちかけたのかは解りませんが、
国王はあっさりと開催を許可しました。

そのため、城中の者が普段の仕事もこなしながら、舞踏会の用意をすることと
なり、大忙しとなりました。
ですが、誰も不満を言うものはいません。
華やかな舞踏会に思いを馳せ、みなそれぞれに興奮していました。

城の内外の女の子たちは

「王子が声を掛けてくれたらどうしよう?」

「王子とダンスしたら、足がもつれてしまいそうだわ!」

「あたしはレイ様がいい!
 こっち見て微笑んでくれたらそれだけでしあわせ~~~」

「あたしも、あたしも!
 レイ様に『君、名前は?』なんて聞かれたら…
 きゃあ~ もうどうしよう!」

それぞれに夢のようなシーンを想像して、気もそぞろ、といった感じです。
そんな女の子たちを尻目に男の子たちは、

「ちぇっ、王子やレイばっかりが男じゃないぞ!」

「俺たちにだって、チャンスはあるだろ?」

「よその国からプリンセスも来るっていうしな」

「どうするよ、逆玉の輿もあり? あり?」

「うぉ~っ、頑張るぞ!」

と、これまた、気合いが入っています。



そんなある日。
王宮内の廊下で、ゴーザンはカオルンにバッタリ会いました。

「カオルン。
 舞踏会のこと、聞きましたか?」

発案者本人であるゴーザンでしたが、表向きにはそのことは知られていません。
何食わぬ顔でカオルンに尋ねました。

「あっ、聞いたよぉ~  あれって、ホントのこと?
 準備がとっても大変そうだよね?」

カオルンは呑気に答えます。

「おやっ?
 カオルンは楽しみではないのですか?」

「みんなきれいに着飾って来るんでしょ?
 あっ、本物のプリンセスも来るって聞いたけど、きれいだろうなぁ~
 カーテンの陰からでもいいから覗けないかしら?」

夢でも見るような表情でカオルンは言いました。

「何を言ってるんです。
 カオルンだって、舞踏会に出ればいいじゃないですか?」

「えぇ~っ あたしが?

 あはは…  ない、ない!
 居候のあたしが舞踏会なんて出れないよぉ~」

カオルは自分の顔の前で手をブンブン振って否定しました。

「そんなことはありません。
 今回は身分の上下に関係なく、事前に許可された者なら誰でも参加できるの
 ですよ?」

「そうなの?」

カオルンは一瞬ぱぁっと明るい表情になりましたが、すぐに自嘲的に笑って、

「ふふっ、でも、やっぱり無理。
 だって、あたしダンスなんて踊れないんだもの…」

「そんなことで諦めるのですか?
 ダンスなら、いくらもわたくしが教えてさしあげますのに…」

「ほんとにっ?」

期待を込めた目で、カオルンはゴーザンを見ます。

「もちろんです。
 さっそく、明日から特訓しましょう!」

「特訓」という言葉に、カオルンもファイトがみなぎります。
カオルンは、努力や根性と言った言葉は、決して嫌いではなかったからです。

でも、すぐにまた暗い表情になりました。

「あぁぁ、ゴーザン…
 ダンスが踊れるようになっても、やっぱりダメだぁ~
 だって、あたし、ドレスなんて一着も持ってないんだもの」

カオルンはゴーザンのように働いたり、レイのように騎士として城や民を
守ったりしていないので、自由になるお金はあまり持っていません。
自分のお金でドレスを買うことなんてできないのです。
ドレスだけではありません。
靴だって、アクセサリーだって必要です。
舞踏会に出るだなんて、ごく普通の女の子にとっては、夢のまた夢です。

「おぉ、そのことでしたら、レイに聞いてごらんなさい。
 何かアテがあるみたいなことを言ってましたよ」

「えっ、ほんとに?」

思わずカオルンの声も弾みます。

「えぇ、ほんとですとも。
 どうです? 舞踏会に出る気になりましたか?」

「うん!
 なんだか、希望が出てきた!」

「それはよかった。
 あっ、レイならさっき馬小屋に行くとか行ってましたから、覗いてみたら
 どうです?」

「馬小屋ね? うん、そうするわ!
 ゴーザン、ありがとう!」

「いえいえ」

それじゃあ、と走り出したカオルンは、すぐに足を止めて振り返りました。

「ねぇ、みなしごのあたしが舞踏会だなんて、すごいことだよね!」

そう言うと、ニッコリ笑って馬小屋に向かって駆けていきました。

「…」

ゴーザンは少し切なそうに、カオルンの嬉しそうな背中が見えなくなるまで、
ずっとずっと見送りました。



カオルが駆けて行くと、ちょうど、レイが馬小屋から出てきたところでした。

「レ~イ!」

弾けるような笑顔で、カオルは手を振りながら呼びかけます。

「おぉ、おぉ、嬉しそうに走ってくるよ…」

レイは独り言をつぶやきながら、自分も手をあげてカオルンに合図を送ります。

「やぁ、カオルン。
 なんだか機嫌がいいみたいだね。 何かあったの?」

レイの目の前まで来て立ち止ったカオルンに、レイがにこやかに言いました。

「えっとね。
 ゴーザンに舞踏会のことを聞かれたの。 参加しないのか? って。
 ドレスがないからダメだって言ったんだけど、それなら、レイに聞いて
 みるといい、って言われて…」

ちょっと不安そうにカオルンが切り出しました。

「あぁ、そのこと?
 新品でなくていいなら、なんとかできると思うよ」

優しい目をしてレイが答えました。

「ほんとに?」

「うん、任せてよ!」

レイが言うには、この国に来て間もなく、ある伯爵夫人と知り合いになったと
いうのです。
その夫人は、レイのことを孫のようにかわいがってくれるそうで、頼めばきっと
ドレスだって靴だって貸してくれる、というのです。

「明日のお茶の時間に誘われているから、一緒に訪ねていこうか?」

「いきなり、あたしが訪ねていってもいいのかしら?」

「大丈夫!
 グレイスは、とっても優しくてかわいい人だよ。
 きっと、カオルンも歓迎してくれるさ」

レイの言葉を聞いて、カオルンもようやく嬉しそうに微笑みました。



to be continued(4へ)
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レイくぅ~ん!
カオルンに似合う、キャワイイ!ドレスをお願いしまぁ~ッす!
んまぁコーガが踊ってくれるかは、甚だアヤシイ気もしますがぁ…。
踊らざるを得ない状況に追い込む?とか (笑)

日本の特撮がフランスで受け入れられるか…。
大丈夫ですよ!超・一流のスタッフ様方が力を込めて作った作品ですから、
きっとそのパワー&熱は通じると思います!
初期メンバーも、なかなか牙狼から “ 卒業 ” 出来ませんね。
それだけ作品として、優れているっていう証拠なんですよね!
ふぉーえばー・がろぉ~~!!
URL 2013/06/13(Thu)12:50:06 編集
Re:レイくぅ~ん!
あっ、ドレスを決めないといけませんね…
そういうセンスがないのと、それをうまく伝えられる能力がないのとで、服装とか決めるのがすごく苦手なんですよ。(参ったなぁ)

「踊らざるを得ない状況」って、どんなだろう?
これまた、難しいですね? (いやぁ~参った)

おフランスの方には、金色の狼はどんなふうに映るんでしょうね?
ずいぶん前(4~5年かな)に、玲くんが「フランスでも見てる人はいるよ」って言ってたのを思い出しました。
(そのときは「みんな、藤田の親戚だろ?」みたいに監督や他の人たちが茶化してましたけど)
歓迎されるといいですねぇ~
【2013/06/13 22:17】
selfish と申します。
無愛想な魔戒騎士や天真爛漫な女流画家だけにとどまらず、大好きな登場人物たちの日常を勝手気ままに妄想しています。
そんな妄想生活(?)も5年を経過しましたが、まだ飽きていない模様…



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