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この街のどこかで(3)

コメントでも「気になる」といただいたのですが、フリーペーパーに何が書かれていたのか気になりますか?

(ネットの向こうで、少しは手が上がったつもりで…)
それじゃあ、カオルちゃんにインタビューしたつもりになって書いてみましょうか。

当初、あんまりきっちり書くつもりはなかったのですが、書き始めたら結構面白くなっちゃって、最初から最後まで書いてみました。(≧▽≦)
この辺が「行き当たりばったりで書く」醍醐味という感じでしょうか。
フフフ♡


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この街のどこかで

この街のどこかで、今日も頑張っている人がいます!
今日のお客様は、この街を拠点として創作活動に励んでいらっしゃる、女流画家の御月カオルさんです。
お会いしてびっくりしたのは、御月さんご自身がモデルになってもおかしくないくらい、若くておきれいなこと!
御月さんが画家を目指した理由は?
創作にかける熱い思いの原動力は?
御月さんの今現在のお考えやお気持ちを率直に話していただきました。
さて、どんなお話が飛び出すのか… それでは、お楽しみください。



御月さん、こんにちは!
今日はよろしくお願いします。
(少し緊張された様子で)はい… よろしくお願いします。

最初にこんなことを言うのもなんですが、すごくおきれいですね。
描くほうではなく、ぜひモデルに、なんていうことを言われませんか?
(恥ずかしそうに手を振りながら)いえ、そんなことないですよ。
あ、でも一度だけ…
それも、ほんのちょっとの間だけ塑像のモデルになったことがありましたけど、結局、それはちゃんとした作品にはなってませんから、カウントしなくてもいいくらいですね。(笑)

そうなんですか。
でも、やっぱり、御月さんは自分で描く方がいいんですよね?
御月さんは、どうして画家という職業を目指されたんですか?
はい。
実はあたしの父が画家だったんです。
あ、もちろん、全然無名の画家なんですが。

絵を描くことばかりにかかりきりで家族のことを省みない父が、あたしは正直、好きではありませんでした。
でも、やっぱり血は争えないというか… 絵を描くことはずっと好きでしたね。
両親とも幼い頃に亡くなって、経済的にもあまり恵まれてはいなかったんですが、最初の頃は「父とは違って、画家として絶対に売れてやるんだ!」という意地のようなものがあったんです。

お父様に対する意地ですか…
その強い気持ちが実を結んで画家になれた、と?
いえいえいえ。(顔の前で手を振って)
そんな簡単にはなれませんよぉ。(笑)
画家になりたいと思いつつも、暮らしていかなきゃいけないので、学校を卒業してからはアルバイトに明け暮れていました。
いろんなことやりましたよ。
移動パン屋さんの売り子とか、自転車便とか、バーテンダーやウェイトレスもやりましたし、遊園地でウサギのぬいぐるみを被ったりもしました。
今考えると、全然絵とは関係のないものばかりで、画家になりたいというのは口先だけで、ほんとになろうとしてたのか? って突っ込みたくなるんですけど。(苦笑)

そんなときに、ちょっと事故のようなものに遭ってしまって、もう死んでしまうかもしれないって出来事を経験しました。

あたしはラッキーにも死なずに済んだんですが… あ、ラッキーなんていう言葉で片付けちゃいけないですね。
自分の身を削るようにしてあたしを救おうとしてくれた人がいたんです。
あたしのことをものすごく心配してくれた人も。
そんな人たちに支えられて、あたしは生かしてもらったんです。
だから、その恩に報いるためにも本気で頑張ろうと思い、絵を勉強するためにイタリアに留学することを決めました。

あの経験がなければ、今の自分はないと思います。
多分、あのときからですね。 本気で画家を目指すことになったのは。

なんだかすごい経験をされたんですね。
そうなんですよ。
最初のうちは、なんて自分は運がないんだろうと思っていたんですけど、今ではその逆ですね。
飛びっきりの運を持っていたんだと思います。

さて、少し話題を変えますね。
御月さんと言えば、郊外のショッピングモールの一角にある壁画を描かれました。
壁画のデザインは一般からの公募でしたが、それに応募しようとしたのはどういった経緯からなんでしょうか?
はい。
当時、あたしは、ちょっと落ち込んでいたというか、創作活動に前向きになれなかったんです。
でも、このままじゃいけない、って思って…
そのときに、たまたま目にしたのがあの壁画の公募の記事だったんです。
見た瞬間に、「これに全力を尽くそう」って決めました。
寝食忘れて打ち込む、ってよく言いますけど、当時何を食べてたのかほんとに覚えてないんですよ。(笑)
それまで、絵を描く意欲が湧かずにあたしが暗い顔をしていることで、ずいぶん家族には心配をかけたんですが、今度はちゃんと食べてるかと心配させる羽目になっちゃいました。(苦笑)

そうなんですか。それは、ご家族の方も大変でしたね。
そんなに頑張った作品が採用されたと聞いたときはどうでしたか?
それが…
作品を送るギリギリまで頑張り過ぎちゃって、送った途端、一気に力が抜けちゃったんですよね。(笑)
採用されるかどうかより、「やりきった」という達成感で満足したようなところがありました。
プロとしてそんなことじゃダメだと思うんですけど。(苦笑)

なので、採用のご連絡をいただいたときは、ほんと、ポカンとしちゃいまして…

(当時を思い出しているのか、少し考えてから)でも、その後しばらくして、ものすごく燃えてきました。
応募された方の中には、あたし以上に頑張った方もいると思うんです。
そんな中で自分が選ばれたんだぁと思ったら、こう
(手振りも交えて)メラメラと!(笑)

聞いたところでは、壁画の制作のために近くにアパートまで借りられたとか。
御月さんの壁画に対する熱意がすごくよく伝わるエピソードだな、と思いましたよ。
ところで、あの壁画には西洋の甲冑のようなものを来た人が描かれています。
あれには、どういった意味が込められているんでしょうか?
(少し迷うような素振りを見せて)あれは…
あれは、あたしにとって、とっても大切な人の姿を表してるんです。

実は、その人は仕事の関係で遠いところに行っていて、いつ帰って来れるのかわからないんです。
ちょっと大袈裟かもしれないんですけど、ひょっとしたら帰って来れないかもしれない、みたいな…
まぁ、そんなこともあって、なんとなく絵を描く情熱みたいなものが湧かなくなっていたんですが。

でも、そんなときに、思い出したんです。
その人は、あたしの描く絵が好きだと言ってくれました。
それに、あたしの絵をもっと見たいとも…
だから、その人への感謝の気持ちと「どこにいても頑張っていてほしい」という願いを込めて、黄金色の甲冑を来た騎士が、異国の空を駆けているような図案にしました。

あの騎士(ナイト)にはそういう意味があったんですか…
ひょっとしたら、その方は御月さんにとっても騎士(ナイト)という存在ですか?(笑)
それはご想像にお任せします。(笑)
でも、その人は、あたしを守ってくれる騎士(ナイト)というより、「同志」というような感覚のほうがピッタリくるんですよね。
あの人もがんばってるんだから、自分もがんばろう! みたいな。

だから、見上げるような壁画に、空駆ける雄々しい姿を、自分の持てる力全部を注いで描きたかったのかな、なんて思うんです。
大きく、堂々としたその姿に追いつき、自分も一緒にあの空を飛べるように、って思いながら、手を目一杯伸ばして描きましたよ!

その方とは、すごい素敵な関係なんですね。
一緒に高め合える人がいるなんて羨ましいです。
その方はあの壁画をもうご覧になりましたか?
(少し表情を曇らせて)いえ、まだ…
でも、ちゃんと仕事を終えて帰ってくることを信じてます。
帰って来たら真っ先に見せて、「いい絵だな」って褒めてもらいますよ!(笑)

そうですね。
ぜひ、そうしてください!
その方の無事なお帰りをお祈りしますね。
ありがとうございます。

では、最後になりますが…
御月さんはこれからも絵を描き続けていかれると思うのですが、これから描く絵に込める思いとは何ですか?
あるいは、どういったところを目指していかれますか?
そうですねぇ…(じっくり考えて)

今、自分が生きていられるのも、笑っていられるのも、悩んでいられるのも、みんな、当たり前のことじゃないんですよね。
自分の目に見えていることや感じていることを、素直な気持ちで、ありのままにきちんと見つめていきたいです。

このインタビューのテーマにもなってますが、この街のどこかで、人知れず頑張っている人って、たくさんいるんですよね。
それから、実際にはあるはずなのに、自分たちの目にはなかなか見えていないものとか…
そういうものを、自分の描く絵でみなさんに伝えていくことができればいいな、と思います。

あ、なんだか難しいこと言った感じがしますが…
そんな難しく考えないで、あたしの絵を見て喜んでもらえれば、それだけで十分です!(笑)

私もあの壁画を見て、御月さんの絵はあったかくて、でも強さも秘めていて好きだなぁ、と思いましたが、今日のお話を聞いて、もっともっといろんな作品を見てみたいと思うようになりました。
これからも素敵な作品をたくさん描いていってくださいね。
はい、ありがとうございます。


to be continued(4へ)
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無愛想な魔戒騎士や天真爛漫な女流画家だけにとどまらず、大好きな登場人物たちの日常を勝手気ままに妄想しています。
そんな妄想生活(?)も9年目を迎えましたが、まだ飽きていない模様…



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