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きんのまなざし ぎんのささやき

アンタとオマエ(2)

このサイトの妄想は、すべて 「GAROがたり」 というカテゴリーに分類
しています。

実は、「アンタとオマエ(1)」 で、「GAROがたり」 のちょうど100本目でした!

このサイトを開設してから、半年にして100本なんて…
よくもまぁ、馬鹿みたいに書きましたねぇ~ (汗)

「記念の作品とするぞ!」
な~んていう気負いもなく、今日も気ままに書き散らしています。

そんな拙い妄想に、また、お付き合いいただけると嬉しいです…



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邪美は、阿門法師が仕込んだ魔戒法師としての技量もさることながら、
体術にも優れているため、閑岱の村においても一目置かれるほどの
凄腕の魔戒法師であった。
最近はその美しさにもさらに磨きがかかり、動きにもしなやかさが
ぐんと増していた。
そのため、邪美の前では、魔戒騎士であっても委縮して、話をすることすら
ままならない者もいた。

その邪美が…
今は、少し冷静さを欠き、苛立たしさを隠せないでいた。

「打ち明けないのは精一杯の優しさのつもりかい?
 隠すほうも辛い… とか言うんだろ?

 解ってるさ…  だけどね!
 だけど…

 そんなの…
 なんかイヤなんだよ!」

唇を噛みしめながら、邪美は吐き捨てた。
まるで、駄々を捏ねて拗(す)ねている少女のような表情を一瞬見せ、
邪美は慌てて立ち上がって窓辺に移動した。
鋼牙には背を向けて、その顔を鋼牙に見せないようにした。

先程までは、馬鹿にするような邪美の言葉に気分を害した鋼牙だったが、
らしくない邪美の様子に、今は逆に気分が落ち着いてきた。
邪美の苛立ちは鋼牙に対してではないようだった。

(恐らく…)

鋼牙の脳裏には、白夜騎士ダンである山刀翼の姿が浮かんだ。
ヤツがひとりで背負い込んでいることが、邪美には面白くないのだろう。
翼のことには触れずに、鋼牙は邪美に聞いてみた。

「邪美…
 オマエはどうしてほしいんだ?
 すべてを話してもらいたいと思うのか?」

穏やかな調子で邪美の背中に言葉を投げる。

「そりゃぁ…」

そう言ったきり、邪美は考え込んだ。
鋼牙は我慢強く待った。
やがて、小さく息を吐いて邪美が振り返ってから言った。

「ふっ…  難しいね。

 仲間としてだったら、あたしを信用して話してほしいと思う。

 でも、そうじゃない、もっと別な関係だったら…」

そこで言葉を切ると、肩をすくめて見せ、その先は曖昧な笑顔の中に
閉じ込めてしまった。

鋼牙は邪美のほうに近づくと、邪美の隣に肩を並べ、窓の外の穏やかに
晴れている空を見上げた。

「他の者がどう考えているのかは判らない。

 だが、俺はカオルやゴンザには話さないと決めたんだ。

 それは俺の自己満足に過ぎないのかもしれない。
 いや… たぶん、そうに違いない…」

鋼牙は自嘲的な笑みを浮かべた。
そして次の瞬間、その笑みがすっと引っ込み、ぽつりと呟いた。

「俺は、あいつらの悲しむ顔は見たくない…
 笑顔を見ていたいんだ。

 もし仮に、俺が死ぬことになるのだとしたら、なおさらだ…」

「馬鹿!
 そんな話、冗談でもするんじゃないよ!」

邪美は思わず叱りつけた。
鋼牙は少し不機嫌な声で返した。

「馬鹿とはなんだ!
 俺だってそう簡単にヤられてやるつもりはない!」

その様子に、邪美は力を抜き、いつもの人を食ったような飄々とした調子で
答えた。

「バ~カ、 そんなの当たり前だ。
 あっさり負けるような男に育てた覚えはないよ」

「だから、馬鹿と言うな!
 それに、俺はオマエに育てられた覚えもない!」

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その頃、台所で朝食の準備をしていたカオルの耳には、リビングにいる
鋼牙と邪美の言い合うようなが声が聞こえていた。

「あれっ?
 鋼牙と邪美さん、ケンカでもしているのかな?」

心配そうな顔でカオルはゴンザに尋ねた。
尋ねられたゴンザは、しばらく耳をすませるような仕草をした。
確かに、そのような声はするが、話の内容までは聞き取れない。
だが、ゴンザはニコっと笑って答えた。

「な~に、大丈夫でございます。
 あのおふたりはにとっては、いつものことです」

「えっ、そうなの?」

「はい…  姉弟ゲンカのようなものです。

 あっ、カオル様、そのお皿を取ってもらえませんか?」

訝(いぶか)しげなカオルには構わず、ゴンザは朝食の準備を続けた。

(そんなものなんだぁ)

カオルはそう思い込むことにして、朝食の準備に専念することにした。



to be continued(3へ)
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selfish と申します。
無愛想な魔戒騎士や天真爛漫な女流画家だけにとどまらず、大好きな登場人物たちの日常を勝手気ままに妄想しています。
そんな妄想生活(?)も5年を経過しましたが、まだ飽きていない模様…



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