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きんのまなざし ぎんのささやき

ふ・た・り(3)

昨日、「ふ・た・り」の続きを読みに来られた方、すみませんでした。

実は、昨日23時30分過ぎに公開しようとしたのですが、忍者ブログの
障害のため公開できず…
どうやら、23時24分からアクセスできなくなったようなのですが、
10分かそこらの差で、推敲したものがすべてネットの海の藻屑と
消え去りました~~~ (涙)
推敲段階だったので、傷が深くなかったのがせめてもの救いか…
(と言いつつ、やっぱりイタイ~~~)

というわけで、妄想になんか付き合ってらんない、という方は回れ右で、
続きを待ってましたぁ、という方はど~ぞご覧ください。



::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

カオルはゴンザと2人で星空を眺めていた。
やがて、ふいにカオルが言った。

「鋼牙は今もどこかで闘っているのかなぁ…」

星を見ながら、1人で先に戻ってしまった鋼牙のことを想っていたのだろう。

「そうかもしれません」

優しい声でゴンザは答えた。

「カオル様?
 お寂しいですか?」

そんな問いかけに、カオルは思わずゴンザを見たが、空を見上げたまま、
ゴンザはカオルのほうを向いたりしなかった。
暗がりの中、ゴンザと視線を合わすことがなかったので、カオルは、
胸のうちを素直に打ち明けられそうな気がした。

「う~ん…
 ほんとはね、そんなの平気なフリしていなきゃいけないなぁって
 思ってるんだけどね」

カオルはちょっとだけ笑って続けた。

「ふふふ…
 そうだなぁ~、やっぱり、寂しい…かな」

「…」

予想はしていた答えだったが、カオルの気持ちを思うと、ゴンザには
言葉が見つからなかった。

「鋼牙が安心して闘えるようにって、あたし、覚悟を決めてたつもりだったの。
 だけど、気づいたら…
 やっぱり鋼牙がそばにいてくれることを望んでいる自分がいて。

 そんな自分が嫌になっちゃう。


 ゴンザさんはエライよねぇ
 鋼牙のこと、ちゃんと送り出してるんだもん…
 ゴンザさんだって、鋼牙のこと誰よりも心配しているはずなのに」

そして、溜息混じりにしみじみと言った。

「あ~あ、あたしもいつか…
 ゴンザさんみたいに、穏やかに鋼牙を見送れるといいのになぁ」

自分が情けなくて、カオルは鼻の奥がツンとした。


「…違いますよ」

それまで黙って聞いていたゴンザが、不意に呟いた。
ゴンザの言葉に、カオルは思わず聞き返した。

「えっ?」

「カオル様。
 ゴンザとカオル様とでは違って当たり前でございます。
 立場が違います。

 カオル様が、ゴンザと同じようにする必要はございませんよ」

ゴンザはカオルのほうを見て、きっぱりと言い切った。

「でも…」

何か反論しようとしたが、カオルにはうまい言葉が浮かばなかった。
すると、ゴンザは少し柔らかい口調に変えて話を続けた。

「’GARO’ というのは、旧魔戒語で、’希望’ を表す言葉なんだそうです。
 鋼牙様は、闇の中にあって、皆の希望の光となるべきお方なのです。
 鋼牙様はそれを自分から進んで受け入れました。

 牙狼の系譜を継承したあのお方が背負う宿命は重い…

 ですが、カオル様までその宿命に引きずられることを、鋼牙様は
 望んでおられません。
 カオル様が活き活きとされていることこそが、鋼牙様にとって、
 ’安らぎ’ であり、闘うための ’力’ になっているのです。

 カオル様はカオル様であればいい…
 何かを我慢なさったり、無理をする必要はありませんよ」

答えが出ないまま悶々としていたカオルに、ゴンザの温かく力強い言葉が
染み渡っていく。
カオルはずいぶん気分が楽になった気がした。
カオルの表情が少し明るくなったのが判ったのか、ゴンザも少し気楽な
口調になって話を続けた。

「カオル様、こんな言い伝えをご存知ですか?

 古代インカでは、人々は、太陽を神としてあがめていたそうです。
 そして、月の神は太陽の妻なのだそうです。
 太陽の流した汗は金となり、月の流した涙は銀となった、というのです。

 素敵でございましょう?


 その話を聞いたとき、太陽とは、まるで鋼牙様のことだと思いました。

 ホラーの影に怯える人々を救うために鋼牙様は金の汗をかかれ、
 黄金騎士となってホラーを狩るのです。

 ははは、ちょっと子供じみてますかな?」

カオルは微笑みながら、首を横に振った。
それを見て嬉しそうにゴンザは続けた。

「そして、月は…
 カオル様? きっとあなたに違いないと思うのですよ」

「えっ?」

怪訝な顔のカオルに、ゴンザはいたずらっ子のような顔をしてみせた。

「だって、カオル様の姓は、’御月’ ではないですか?
 ふっふっふっ」

カオルは一瞬驚いてから、すぐに吹き出してしまった。

「やだ、ゴンザさんったら…」

ゴンザの話は続いた。

「太陽と月では直接会うことはなかなか叶わないかもしれません。
 だからこそ、月は寂しくて涙を流すのでしょうね。

 鋼牙様が太陽で、カオル様は月。

 冗談のように聞こえたかもしれませんが、ゴンザは大真面目です。
 これまで、ずっとそう思いながら、お2人を見てまいりました。

 これから先、カオル様がお寂しい思いをしたり、不安な思いをしたりする
 ことがないとは言い切れません。

 ですが、鋼牙様にとって、カオル様は間違いなく大事なお方だと、
 ゴンザはそう思っております」

そう言うと、ゴンザは月を眺めた。
カオルもゴンザの視線を追うように月を見た。
そして、何かを一心に考えているようだった。

ふと気づくと、手の中のマグカップはすっかり冷えていた。
カオルは、その中身をぐっと飲み干してから、ゴンザにきっぱり言った。

「ゴンザさん。
 明日、どこでも好きなところに出掛けてくればいいって鋼牙が
 言ってたわよね?」

「はい」

ゴンザはカオルの言葉を待った。

「あのね、どこにも寄らずに真っ直ぐに帰ってもいいかな?

 あたし、少しでも早く鋼牙に会いたくなったの…」

それを聞いて、ゴンザは穏やかに返事をした。

「さようでございますか。
 カオル様のお好きなようにいたしましょう」



fin
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::


カオルとゴンザの ’ふたり’ の妄想でした!

二期のカオルちゃんは、鋼牙に負けず劣らず 「揺るぎない」 感じに
落ち着いちゃってますね。
そんなカオルちゃんは、嬉しいような寂しいような…

だから、妄想の中では、鋼牙のいないところで不安に揺れ動いて
ほしいなぁ~ と…

でも、零くんの前ではあんまり不安にならないで欲しいかな?
だって、零くんのブレーキが解除されてしまいそうで… (ドキドキ)

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selfish と申します。
無愛想な魔戒騎士や天真爛漫な女流画家だけにとどまらず、大好きな登場人物たちの日常を勝手気ままに妄想しています。
そんな妄想生活(?)も5年を経過しましたが、まだ飽きていない模様…



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