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きんのまなざし ぎんのささやき

聖夜の果て(5)

はぁ~、ようやくミニスカサンタのカオルちゃんが登場です。
無事に登場させられてよかった~ (ほっ)

で、この後は、あ~なって、こ~なって、ちゃんちゃん… と終わるはずが、
なんかいろいろ長引いておりまして…
でも、イブ深夜の話なので、本日中になんとか形にしておきたいこともあり…

とりあえず、できているところまで公開します!
それでぇ~  本日は後ほどもう1回分を公開したいと思います。

思いますが… それでも終わらなかったら、許して ってことで…




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カオルの突然のサンタ宣言にも、鋼牙は冷静にこう言い放った。

「サンタが何の用なんだ?
 このうちには子供などいないが…」

「…くっ…」

カオルはちょっと挫けそうになりつつも、めげずにサンタとして振る舞おうと
頑張った。

「今日は特別に、鋼牙にプレゼントを持ってきたよ!」

そう言うと、カバンの中からソレを取り出し、両手を添えて鋼牙に差し出した。

「はい…」

きらきら光る金色の星が散りばめられたラッピングペーパーに包まれた
プレゼントには、金の細いリボンが結ばれており、カオルの手の中で、リボンの
端が軽やかに揺れていた。

「これを、俺に?」

そう言いながら、鋼牙はカオルとプレゼントを口語に見た。

「そうだよ。
 ねっ、開けてみて!」

カオルにそう言われた鋼牙は、ソファへと移動して腰を下ろすと、プレゼントの
ラッピングを解きにかかった。
カオルも鋼牙の隣に座り、鋼牙の手元をじっと見つめる。

カサカサ… カサ…

鋼牙が中から取り出したものを、眼の高さまで持ち上げてみた。

黒い革の丸紐の先に、いくつかのビーズパーツが並び、その中央には、
白くて僅かに湾曲したものが揺れていた。

「これは… 牙?」

「そう、オオカミの牙だよ。

 鋼牙に何をプレゼントしようか迷って、何かお守りみたいなものが
 いいなぁって思って…

 オオカミは強いから、その牙には、悪いものを寄せ付けない魔除けの
 意味があるんだって。

 あ~っ、コレだぁ~!  って思ったんだよね。

 でもね…
 よく考えたら、牙狼ってさ、最強の狼だよね?
 牙狼にこんなお守りなんていらなかったかな~  って、後になって
 思っちゃった…  えへへ」

そう言うと、カオルは恥ずかしそうに笑った。

「そんなこと…」

素直に礼を言うこともできず口ごもる鋼牙に、カオルは慌てて話を続ける。

「そうそう、実は、もうひとつ意味があってね。

 この形… 何かに似てない?」

カオルの目は、自然と、リビングの中央の壁に掛けられている絵のほうに
向いていた。
2人を結びつけることになったその絵には、夜空の大半を占めるように、
大きな三日月が力強く描かれていた。

「月のモチーフには、人の心を和ませる、心に落ち着きを取り戻す、
 そういう意味があるらしいの…」

(鋼牙のことを護ってください…
     鋼牙のことを癒してください…)

そんな願いを込めて、カオルがひとつひとつパーツを集めて作ったのだった。



「…ありがとう…」

「えっ?」

カオルは隣に座る鋼牙を見た。
鋼牙も同じように壁の絵をじっと見つめていた。
今、礼の言葉を聞いたような気がしたのは空耳だったかと思うくらい、
平然としていた。

「ねっ、今なんて…」

そう問い質(ただ)そうとしたカオルの言葉を、鋼牙は強引な調子で遮った。

「俺もカオルにプレゼントを用意していたんだが、カオルがいないのでは
 渡せないな」

「!」

カオルは大きく目を見開いた。
そんなカオルの表情の変化を確かめるように、鋼牙はカオルの方に顔を
向けると、クスリと笑った。

「カオルは帰って、ここにはサンタしかいないんだよな。
 残念だな…」

そう念を押すように言った。
カオルには、心なしか、鋼牙が少し意地悪く見えた。

「ちょっと待って…」

カオルは慌てて立ち上がると、フードを外し、胸元のリボンを解いて、
ケープを外した。
そして、そのケープを適当に丸めてカバンに押し込むと、くるっと振り返って
言った。

「もうサンタは帰ったわ。
 あたしはカオルだからっ!」

慌てふためくカオルを見て、鋼牙は吹き出しそうになったが、次の瞬間、
息を飲んだ。

それまでフードで隠されていた髪は、ゆるやかなウェーブを描き、いつもより
華やかな感じにメイクしたカオルを、より大人びて見せていた。
その髪の間から白い胸元と肩が見え隠れし、思わず、鋼牙は視線を
さまよわせることになった。
そして、視線の先を足元の方へと落とすと、そこには、赤いベアトップドレスの
ミニからすらりと伸びた脚が見え、ヌーディなベージュのヒールが魅惑的に
光っているのが目に入ってきた。

どこを見ても、心臓の鼓動が早まるのを感じるので、とうとう、鋼牙は視線を
そらして立ち上がると、カオルの方を振り向かずに言った。

「プレゼントは部屋にある。
 取ってくるから待っていろ」

そう言い残して鋼牙はリビングを後にした。

リビングから出た鋼牙は、ドアを背に立ち止ると、ひとつふたつ深呼吸をして
気持ちを落ち着かせてから、プレゼントを取りに二階へと向かった。



to be continued(6ヘ)
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selfish と申します。
無愛想な魔戒騎士や天真爛漫な女流画家だけにとどまらず、大好きな登場人物たちの日常を勝手気ままに妄想しています。
そんな妄想生活(?)も5年を経過しましたが、まだ飽きていない模様…



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