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きんのまなざし ぎんのささやき

L'Oiseau bleu(6)

こんなに長くなるとは誰が予想できたでしょう…

すいません!
もし、眠くなっちゃったら、先に寝てていいですから!

あっ、でも今日はすごく短いんでした!
ひょっとしたら、中には、「もっと読みたいから、早く書け!」という
奇特な方もいるかもいますか?
もしそうだったら、重ね重ね、すいません!



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朝食を終えて、ノーマンを仕事に送り出した後。
ノーマンの家では、ぼんやりと考え事をしながら、洗い終えた食器を
拭いているシャロンの姿がありました。
そんな彼女を見て、彼女の祖母、ハンナは心配そうに眉をひそめます。


コンコン…

玄関ドアがノックされました。

シャロンは拭きかけのお皿を布巾とともに置くと、ものすごい勢いで、
ドアに飛びつきました。
ドアを開けると、そこには、シャロンが予想した通り、レイが立って
いました。


(もう来てくれないかと思ってた…
 …よかった、また会えた)

この気持ちを、シャロンがレイに伝える術(すべ)はありません。
でも、彼女のほっとしたような、泣きたいような、嬉しそうな顔を
見れば、それだけでレイには十分でした。

「やあ、シャロン、おはよう」

シャロンも指を動かして、おはよう、と挨拶を返します。


「ねぇ、見てよ、今日もいい天気だよ。
 外に行かないかい?

 小川にカモの親子がいたんだ。
 子ガモがとってもかわいいよ」

昨日のことなど、まるでなかったかのように、レイがシャロンを誘います。
シャロンはハンナを振り返りました。

「かまわないよ、行っといで。
 残った分は、あたしがやっとくから」

ハンナは優しく言うと、シャロンの顔が嬉しそうに変わり、ハンナに大きく
うなずいてみせました。
ハンナの許しを得たシャロンがレイのほうに向きなおると、レイは言いました。

「帽子を持ってくるといい。
 今日も暑くなりそうだから」

シャロンはうなずいてから、帽子を取りに部屋に行きました。
その間、レイはハンナに声を掛けました。

「やぁ、ハンナ、おはよう。
 シャロンを少し借りていくね。

 …ところで、膝の具合はどう?」

「おはよう、レイ。
 シャロンのことなら、ちっとも、かまやしないですよ。
 後片づけも大体すんでるし…

 膝のほうは、まぁまぁってとこかしら。
 このあいだは湿布をありがとうねぇ。
 あれのお蔭で、少し楽になったよ」

シャロンを待つ間、レイは、ハンナとお喋りしていました。

(ほんとに、この青年は気持ちのいいコだねぇ…
 レイとだったら、シャロンはきっとしあわせになれるだろうねぇ)

ハンナがそんなふうに思っているところに、シャロンが麦わら帽を手にして
戻って来ました。
そして、それをちょこんと頭にかぶせると、祖母に向かって、いってきます、と
手で表しました。

「あぁ、行っといで」

ハンナはニコニコと若いふたりを見送りました。



昨日の反動からか、今日のシャロンはいつもより少し明るい表情が多く
見られました。
反対にレイのほうが、時折、難しい顔をして他のことを考えていたり、
真面目な顔でじっとシャロンを見つめたりしていました。

そろそろ家に帰ろう、というとき、レイはひとつの決心をしました。

「シャロン…
 ちょっと、俺の話を聞いてほしいんだ」

シャロンは、レイの声に潜んでいる張りつめたような気配を敏感に感じ取り、
心配そうな顔でレイを見つめました。

「あのね、シャロン。
 俺は明日から城を留守にしなきゃいけなくなったんだ。
 だから、その間、シャロンとは会えなくなる」

シャロンの瞳に驚きの色が浮かびました。

「そんな顔をしないで、シャロン。
 用事さえ早く済んだら、すぐに帰ってこれるんだから」

優しい笑顔を浮かべてレイがなだめるように言いました。
それを聞いて、シャロンは少しだけほっとして、なんとか笑顔を作ろうと
しました。
その様子にちょっぴり自信を持ったレイが、思い切って尋ねてみました。

「俺の帰りを待っていてほしい、と言ったら…
 君は迷惑だろうか?」

シャロンは、真っ直ぐなレイの視線から逃げるように、下を向いてモジモジ
していましたが、やがて、遠慮がちに首を横に振りました。

それを見たレイは、知らず知らずのうちに入っていた肩の力をほぉ~っと
抜いて、そして笑いました。

「シャロン、待ってて。
 すぐに帰って来るからね」




翌日。
レイは朝早く、太陽が昇らないうちに城を出ました。
行先は、もちろん…  西の森です。



to be continued(7へ)
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selfish と申します。
無愛想な魔戒騎士や天真爛漫な女流画家だけにとどまらず、大好きな登場人物たちの日常を勝手気ままに妄想しています。
そんな妄想生活(?)も5年を経過しましたが、まだ飽きていない模様…



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