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きんのまなざし ぎんのささやき

鋼(はがね)のつばさ(3)

MAKAISENKIの第14話「再会」で、翼がレオに言った台詞。

「おまえに魔戒騎士の何がわかる?」

これを聞いたときは、さすがに驚きました!
相変わらず、頭が固いなぁ~ やれやれ… と。
(そんなこと言ったら、邪美姐さんに怒られちゃうよ!
 っていうか、邪美姐さんと喧嘩でもした?
 あっ、わかった! 振られたの?
 な~んて思ったくらいですwww 笑)

でも、最近になって、
  翼がそういうふうに言った理由が何かあったんじゃないの?
と、思うようになって、妄想したのがこれです。

鋼牙とは別の観点から、翼は ’全て’ を背負っていたのではないかと…
鋼牙も、零も、そして翼も、魔戒騎士ってみんな何かを犠牲にしている
哀しさがあるのかなぁ…  ねんてね。



さて、書きたかったことは「鋼(はがね)のつばさ(2)」ですでに
書いたので、あとは蛇足… のはずなのですが、なんだか、なかなか
終わりません。
な~ぜ~だ~?



::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

翼と日向が元老院から帰ってきた。
ふたりとも、ともすれば命を落としかねないほどの手傷を負っていたが、
元老院での的確で素早い処置と、鍛え上げられた騎士の肉体のお蔭で、
里の者たちが心配したよりはずっと元気そうな姿を見せた。

ふたりを中心にたちまち人垣ができ、口々に無事を喜んだ。
そんな人々の間を縫うようにして、鈴が翼の元にたどり着いた。

「にぃ…」

涙を潤ませて、一言言うのが精一杯だった。

「鈴、心配をかけた。
 日向も俺も大丈夫だ。  安心しろ…」

翼は、優しい声音で妹に語りかけた。
鈴の後を追うようにして姿を見せた邪美は、安心しつつも、表面的には
いつものクールな表情を崩さなかった。
そして、翼に声をかける代わりに、周囲の者に向かって言った。

「みんな、聞いてくれ。

 翼も日向も口では大丈夫だと言っているが、怪我人であることに変わりは
 ない。
 だから、早々に解放して、家族の元に返してやってくれないか?
 ふたりにはゆっくり養生してもらって、身体の回復に努めてもらおうじゃ
 ないか?

 その間、閑岱の里は、我々魔戒法師が力を合わせてしっかり守ろう。
 いいね?」

邪美の提案に人々は賛同し、程なくしてふたりはそれぞれの自宅に戻って
いった。


自宅に戻ってほっと一息ついた翼に、鈴が勢い込んで言う。

「ねぇ、にぃ?
 鈴が、にぃのお世話をするから、何でも言ってね?」

そんな鈴の申し出に、

「世話をしてもらうほど、俺は弱っていない。
 そんな心配は無用だ、鈴」

と、翼はいつものごとく、木で鼻をくくったような返事をする。
それは、鈴を心配させない翼なりの配慮でもあったのだが、兄の役に
立ちたいと張り切っていた鈴は、目に見えて気落ちした。
そんな鈴を見て、邪美は助け船を出してやった。

「まぁ、そう言うな、翼。
 鈴がどれだけ心配したことか…
 せめて、この1~2日は鈴の言うことを聞いておやりよ。

 いざ何かあったとき、あんたが動けないようじゃ、あたしたちも困るんだ。
 だから、そのときのためにも、しばらく大人しくしてておくれよ。
 頼むからさ…」

邪美の言葉に、翼は、渋々なながもうなずいた。



翼と行動を共にするようになってからというもの、邪美は、翼の扱いに
ずいぶん慣れた。
邪美もストレートにモノを言う性分だから、最初のうちは翼と衝突ばかり
していたが、こちらの希望どおりに事を運びたかい場合は、翼のプライドを
適度に刺激してやりさえすればいい、ということに気づくのは、そう時間の
かかることではなかった。

そんな回りくどいことは面倒だと、こちらの思いをストレートに言って
しまったときは、多くの場合、事はうまく進まずに捻(ね)じれてしまい、
余計面倒なことになったもんだ。
そういうことを、これまで何度となく経験してきた邪美は、今に至っては、
ほぼ、翼を思い通りに動かす ’コツ’ を会得するほどになった。

(適当におだてりゃいい、ってもんでもないんだけどね。
 あんたがいないと困る… それは嘘じゃなく、ほんとのことだから)

::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

翼が閑岱に戻ったその夜は、鈴が腕によりをかけて、翼の好物をたくさん
作った。

「おいおい、こんなにたくさん、ふたりでは食べきれんぞ」

自分のために張り切る妹をほほえましく感じながらも、翼は苦笑した。
それじゃあ、と邪美も呼ぶことになり、三人で夕食を囲むことになった。
楽しげな鈴を見ながら、邪美も翼も、鈴の手料理を堪能し、団欒の時間を
過ごした。

そろそろお腹も満足してきた頃、邪美がふと、翼の変化に気付いた。
翼の顔は赤く、目つきもどことなく虚ろだった。

「翼、熱でもあるのかい?
 なんだか、顔が赤いよ」

そう言うと、白くしなやかな手を翼の額にあてた。

「やっぱり、熱があるようだね。
 鈴、翼の床(とこ)を用意してくれないか?

 翼、ひとりで歩けるかい?」

「あぁ」

翼はゆらりと立ちあがると、自分の寝室へとゆっくり歩き出した。
そして、鈴が用意した床につくと、翼は、すぐに深い眠りに落ちていった。

「疲れが出たんだろ。
 そう、心配することもないさ」

翼の寝顔を見ながら邪美が鈴に囁いた。

「今晩は、鈴がにぃの看病をするよ」

鈴は小声ながら、力強く言い切った。
そんな鈴に、邪美は

「鈴、今晩、泊めてもらっちゃだめかい?
 もし、鈴が眠くなったら、交代してやるよ」

と、申し出た。

「鈴なら大丈夫!

 …でもね、邪美が近くにいてくれると心強いから泊まってくれると、正直
 言って嬉しいの。
 そうしてくれる?」

「あぁ、もちろんさ」

ふたりは目と目を合わせて笑いあった。


to be continued(4へ)
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無題
邪美と翼のお話、有り難うございます、翼の頑固の根源と鈴の邪美を思いやる気持ち、鈴ちゃんもう大人、兄の翼に、鈴ちゃんの爪の垢でも煎じて飲ましたいなんてね、この先(今晩)、翼と邪美に心温まる、展開がありますように、新ガロ、一応みてます、あああ、これは、ガロであってガロじゃない、そう思うと、何か、見れます、まだ感情はわきません、明日、第3回目放送さねますのでがんばってみるぞ、ああ、最近,映画のジグzプパズルを通販で買いました、それに時間をついあしておりまして御礼がおくれ申し訳ございません、なんせ歳とともに頭の回転がスローでなかなか進みません、5月の連休を目標にしていますがどうなることか、それと、鋼牙ドールが欲しくなり、母の日につき子供達に買わせようともくろんでいます、
かままま 2013/04/24(Wed)21:58:10 編集
Re:無題
「~闇照ら~」が牙狼なのかどうかは、ちょっと乱暴な表現ですが、selfish にとってあまり重要じゃないのかもしれません。
「面白いかどうか」「ワクワクするかどうか」「続きが見たくなるかどうか」が大事かなぁ~と思うのですが、その点で… ごにょごにょ
第1話しか見てなくて、こんなこと言っちゃあいけませんね、はい。
続けて見ていかねば~~~

かなまま様はジグソーに熱中ですか?
そして、母の日狙いで、鋼牙ドールをGetしようと?
いいなぁ、その貪欲さ!
あんまり、根(こん)を詰めないよう、ほどほどに頑張ってくださいねぇ~
【2013/04/25 07:15】
selfish と申します。
無愛想な魔戒騎士や天真爛漫な女流画家だけにとどまらず、大好きな登場人物たちの日常を勝手気ままに妄想しています。
そんな妄想生活(?)も5年を経過しましたが、まだ飽きていない模様…



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