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memories not to forget(1)
また見切り発車の妄想でございます。
(どんだけ自分を追い詰めるのが好きなんでしょ?)
ちょっと挑戦してみた感のある妄想なので、うまくいくかどうか?
原作にない設定を盛り込んでいます(いや、これから盛り込む予定)ので、
どう捕らえていただけるかちょっと心配…
寛容な方は、どうぞご覧くださいませ。
(どんだけ自分を追い詰めるのが好きなんでしょ?)
ちょっと挑戦してみた感のある妄想なので、うまくいくかどうか?
原作にない設定を盛り込んでいます(いや、これから盛り込む予定)ので、
どう捕らえていただけるかちょっと心配…
寛容な方は、どうぞご覧くださいませ。
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
ホラーの返り血を浴びたカオルを、”ヴァランカスの実” で浄化させてから
3日と経っていない日のことだった。
「ゴンザ…」
番犬所からホラー退治の指令を受け、万全には回復していない身体を
おして、夜の町に出かけようとしていた鋼牙が、見送りに出たゴンザに
声をかけた。
「明日、カオルの記憶を封じることにした。」
「…?!」
ゴンザが、鋼牙の放った言葉の意味を租借(そしゃく)するのに幾ばくか
時間を要した間に、
「では、行って来る。」
と、鋼牙は玄関のドアをスルリと抜け、屋敷から出て行った。
「こ、鋼牙様っ…」
ゴンザが慌ててドアを開け、表に飛び出したときにはすでに、鋼牙の
背中は、はるか遠くの樹木の陰にちらりと見えるだけだった。
(鋼牙様…
ほんとうにそれでよろしいのですか?)
ゴンザは視界から消えかかっている鋼牙の背中に向かい、問いかけた。
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
『おい、鋼牙。』
鋼牙の左手から魔導輪の声がした。
「なんだ、ザルバ?」
いつもなら左手の拳(こぶし)を上げ、向き合いながら会話しているところだが、
今日に限ってはなぜか歩く速度を緩める気配もなく、鋼牙はザルバと
視線を交えようとはしなかった。
『いいのか? お前?』
「何がだ?」
『カオルの記憶を封じることだ…』
「…あぁ、それが掟だ。」
『”血に染まりし者” を切らなかったお前がそれを言うのか?』
「…」
それ以上会話を続けようとしない鋼牙だったが、ザルバは何も言わずに、
鋼牙の言葉を待った。
ここで何かを言ってしまえば「うるさい」の一言で片付けられ、鋼牙の
本心をもう聞くことができないと、長年の ”友” は知っていたから。
やがて、鋼牙が口を開いた。
「浄化が終わった今、カオルをこのままにしておいたのでは、新たな災いが
アイツの身に降りかかることもあるだろう。
魔戒騎士の近くにいるということは、ホラーに近づく危険性も増えることに
なるからな。
”守る者” と ”守られる者” という関係がなくなった今、アイツにとって
魔戒騎士との関わりは、害になることはあっても、得になることは絶対に
あり得ない。
だから、俺は…
カオルの記憶を封じることで、ホラーの呪縛から完全に解き放たなければ
ならないと、そう思ったんだ。」
感情を込めずに語る鋼牙の告白に、ザルバは、その精神力の強さを
感じていた。
しかし…
(何度経験しても、慣れるもんじゃないな、”別れ” ってやつは…)
代々の黄金騎士と契約してきた魔導輪は、これまでに多くの魔戒騎士や
魔戒法師との別れを経験していた。
今また、騎士でも法師でもない身ではあったが、ともに束の間を過ごした者との
別れが来ようとしていた。
だが、自分の感慨は脇に置き、鋼牙と同じように感情を交えずに返事をした。
それが、せめてもの ”友” への思いやりと信じて。
『そうか、わかった。
俺はもう何も言うまい。』
to be continued(2へ)
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ホラーの返り血を浴びたカオルを、”ヴァランカスの実” で浄化させてから
3日と経っていない日のことだった。
「ゴンザ…」
番犬所からホラー退治の指令を受け、万全には回復していない身体を
おして、夜の町に出かけようとしていた鋼牙が、見送りに出たゴンザに
声をかけた。
「明日、カオルの記憶を封じることにした。」
「…?!」
ゴンザが、鋼牙の放った言葉の意味を租借(そしゃく)するのに幾ばくか
時間を要した間に、
「では、行って来る。」
と、鋼牙は玄関のドアをスルリと抜け、屋敷から出て行った。
「こ、鋼牙様っ…」
ゴンザが慌ててドアを開け、表に飛び出したときにはすでに、鋼牙の
背中は、はるか遠くの樹木の陰にちらりと見えるだけだった。
(鋼牙様…
ほんとうにそれでよろしいのですか?)
ゴンザは視界から消えかかっている鋼牙の背中に向かい、問いかけた。
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『おい、鋼牙。』
鋼牙の左手から魔導輪の声がした。
「なんだ、ザルバ?」
いつもなら左手の拳(こぶし)を上げ、向き合いながら会話しているところだが、
今日に限ってはなぜか歩く速度を緩める気配もなく、鋼牙はザルバと
視線を交えようとはしなかった。
『いいのか? お前?』
「何がだ?」
『カオルの記憶を封じることだ…』
「…あぁ、それが掟だ。」
『”血に染まりし者” を切らなかったお前がそれを言うのか?』
「…」
それ以上会話を続けようとしない鋼牙だったが、ザルバは何も言わずに、
鋼牙の言葉を待った。
ここで何かを言ってしまえば「うるさい」の一言で片付けられ、鋼牙の
本心をもう聞くことができないと、長年の ”友” は知っていたから。
やがて、鋼牙が口を開いた。
「浄化が終わった今、カオルをこのままにしておいたのでは、新たな災いが
アイツの身に降りかかることもあるだろう。
魔戒騎士の近くにいるということは、ホラーに近づく危険性も増えることに
なるからな。
”守る者” と ”守られる者” という関係がなくなった今、アイツにとって
魔戒騎士との関わりは、害になることはあっても、得になることは絶対に
あり得ない。
だから、俺は…
カオルの記憶を封じることで、ホラーの呪縛から完全に解き放たなければ
ならないと、そう思ったんだ。」
感情を込めずに語る鋼牙の告白に、ザルバは、その精神力の強さを
感じていた。
しかし…
(何度経験しても、慣れるもんじゃないな、”別れ” ってやつは…)
代々の黄金騎士と契約してきた魔導輪は、これまでに多くの魔戒騎士や
魔戒法師との別れを経験していた。
今また、騎士でも法師でもない身ではあったが、ともに束の間を過ごした者との
別れが来ようとしていた。
だが、自分の感慨は脇に置き、鋼牙と同じように感情を交えずに返事をした。
それが、せめてもの ”友” への思いやりと信じて。
『そうか、わかった。
俺はもう何も言うまい。』
to be continued(2へ)
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コメント
無題
ああ、なんかわかります! 鋼牙ならそう考えそう。それで最後の思い出作りのために 自分の故郷の風景を見せ、肩を抱いたのだとしたら それはもう切ない以上の何ものでもないかと…… だけどそれが鋼牙らしいって気がします。
見切り発車♪ 他の作家様はよく 完結しないとアップできないっておっしゃいますが 実は私は見切り発車派です。
物語がどう転がって行くのか
自分も一緒にドキドキしながら書くのが好きです。
memories not to forget つづきを楽しみにしていま~す(^O^)/
見切り発車♪ 他の作家様はよく 完結しないとアップできないっておっしゃいますが 実は私は見切り発車派です。
物語がどう転がって行くのか
自分も一緒にドキドキしながら書くのが好きです。
memories not to forget つづきを楽しみにしていま~す(^O^)/
Re:無題
hitori様
つかの間の貴重なお時間なのに、コメントいただいて申し訳ないです~
でも嬉しさ倍増!!
>それで最後の思い出作りのために 自分の故郷の風景を見せ…
あぁ~、そこは思いつきませんでした。
妄想レベルがまだまだだな、と痛感… くぅっ…
帰って映像を見て、いけそうだったものアイデアいただき~っ でもいいですか?
(こういうところが見切り発車の醍醐味なのか?)
ちょっと深刻な妄想が続いているので、みなさんに飽きられているかな~とも
思いつつ、「いいのっ、これは勝手気まま(←まさしくselfish!)な妄想だからっ」
ということで割り切りま~す。
いつも本当にありがとうございます!!
つかの間の貴重なお時間なのに、コメントいただいて申し訳ないです~
でも嬉しさ倍増!!
>それで最後の思い出作りのために 自分の故郷の風景を見せ…
あぁ~、そこは思いつきませんでした。
妄想レベルがまだまだだな、と痛感… くぅっ…
帰って映像を見て、いけそうだったものアイデアいただき~っ でもいいですか?
(こういうところが見切り発車の醍醐味なのか?)
ちょっと深刻な妄想が続いているので、みなさんに飽きられているかな~とも
思いつつ、「いいのっ、これは勝手気まま(←まさしくselfish!)な妄想だからっ」
ということで割り切りま~す。
いつも本当にありがとうございます!!
selfish と申します。
無愛想な魔戒騎士や天真爛漫な女流画家だけにとどまらず、大好きな登場人物たちの日常を勝手気ままに妄想しています。
そんな妄想生活(?)も9年目を迎えましたが、まだ飽きていない模様…
無愛想な魔戒騎士や天真爛漫な女流画家だけにとどまらず、大好きな登場人物たちの日常を勝手気ままに妄想しています。
そんな妄想生活(?)も9年目を迎えましたが、まだ飽きていない模様…
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