きんのまなざし ぎんのささやき
牙 狼(冴 島 鋼 牙 Ver.)の世界を、気ままに妄想した二 次 創 作 サイトです
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聖夜の果て(1)
(かなり早いですが) Merry X'mas!
魔戒騎士のクリスマス…
そんなことを妄想してみたら、なんだか思いもしない方に話がコロコロと
転がっていきました。
この分では、早めにスタートしないと、クリスマスに間に合わなくなるという
事態にも…
というわけで、フライング気味に、よ~いドン! です。
フライング? そうです!
ラストがまだ流動的な状態での見切り発車ですぅ~ (懲りないヤツ…)
クリスマスという特別な妄想が、こんなんでいいのでしょうかっっっ
よくないに決まってますが、まぁ、selfish の妄想なんて、そんなもん…
と諦めてくださいませ。
それでは、ささやかですが、selfish からのプレゼント。
楽しんでもらえたら嬉しいです…
魔戒騎士のクリスマス…
そんなことを妄想してみたら、なんだか思いもしない方に話がコロコロと
転がっていきました。
この分では、早めにスタートしないと、クリスマスに間に合わなくなるという
事態にも…
というわけで、フライング気味に、よ~いドン! です。
フライング? そうです!
ラストがまだ流動的な状態での見切り発車ですぅ~ (懲りないヤツ…)
クリスマスという特別な妄想が、こんなんでいいのでしょうかっっっ
よくないに決まってますが、まぁ、selfish の妄想なんて、そんなもん…
と諦めてくださいませ。
それでは、ささやかですが、selfish からのプレゼント。
楽しんでもらえたら嬉しいです…
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白い季節がやってきた。
冴島邸がある北の管轄は、11月の末ともなれば雪の便りがちらほら
舞い込み、12月の声を聞くと、あっという間もなく、白い魔物に町が
埋もれてしまうことになる。
カオルが東の管轄にいたときには、
「クリスマス・イブには、雪が降ったらロマンチックなのに…」
などと思っていたが、この北の管轄でいざ冬を迎えてみると、
「クリスマス・イブは、晴れてくれないと鋼牙のとこまでたどり着けないよぉ」
と心配するようになっていた。
今日はクリスマス・イブ。
カオルの祈りが届いたのか、朝から快晴であった。
白く降り積もった雪に陽光が反射し、眩しくて目を開けていられないくらいだ。
カオルはひどく難儀しながらも、冴島邸の玄関前まで、なんとかたどり着く
ことができた。
「はぁ~っ」
慣れない雪道を歩き続けた疲労感と、無事に来れたことへの安堵から、
カオルは、青空をバックにそびえ立つ冴島邸を見上げるようにして、
大きく息を吐いた。
白い息が青空へと昇る前にすっと消え去っていく…
少しの間、呼吸が整うのを待ってから、おもむろに、カオルはカバンの中を
ゴソゴソと探し始める。
ニコっという笑みとともに、何か茶色いものを掴(つか)んだ右手を、
カバンの中から出した。
そして、その茶色いものを頭に装着してから、よしっという感じでひとつ
うなずくと、ようやく玄関ドアを勢いよく開けようとした。
すると、タイミングよくドアが中から大きく引き開けられたではないか!
全体重を預けてドアを押し開けようとしていたカオルは、当然のことながら
バランスを崩して、前につんのめるようにして邸内に突っ込む形になった。
「きゃっ」
小さく叫んだカオルの目の前に、黒くてゴツゴツしたものが迫り、顔面を
かばう暇もなく、カオルは目をぎゅっと閉じることしかできなかった。
だが、激突しそうになった瞬間、誰かに肩を掴まれ、鼻先をわずかにかすめた
だけですんだ。
「大丈夫か?」
その声に、カオルは閉じていた目をそっと開けた。
目の前の黒いものをよく見ると、それは鋼牙の胸部だと判った。
そこで、目線をそのままゆっくり上に上げた。
そこには少し驚いた表情の鋼牙がいて、カオルは思わず笑顔を見せた。
「あ~ びっくりした…」
カオルが無事であることが解ると、鋼牙はいつもの表情に戻った。
「その頭のはなんだ?」
今の衝撃で、カオルの頭から半分外れかけたものを見ながら鋼牙は言った。
「あぁ、これ?
これは、トナカイの角(つの)!
ほら、今日はイブでしょ?
ちょっとクリスマスムードを盛り上げようかな~、なんて思ったのぉ」
そう言いながら、トナカイの角をかたどった飾りのついたカチューシャを、
頭に真っ直ぐに付け直した。
『そいつは確かにトナカイだな。
しかも鼻まで赤いという念の入れようとは…
さすがだな、カオル!』
ザルバが愉快そうに話しかけてきた。
「ちょっ… やだ!」
カオルは慌てて鼻を隠して、ザルバを睨みつけた。
「カオル様、外はお寒かったでしょう?
さぁさ、中にお入りになって温まってください」
鋼牙の陰にいたゴンザが、そう声をかけてきた。
「ありがとう、ゴンザさん。
それはそうと…
鋼牙は今から出かけるの?」
カオルは鼻を隠したままゴンザに笑顔を見せた後、鋼牙に質問を投げかけた。
鋼牙は、少し表情を曇らせながら言った。
「西の管轄から要請があり、急遽これから向かうことになった」
『西で手こずっているホラーがいるんだとよ…』
ザルバが言葉を付け足した。
「これからって…
帰りは遅くなるの?」
驚きながら心配そうにカオルは聞いた。
「できるだけ早く片づけるつもりだが、今日中に帰れるかは約束できない…」
鋼牙の眉間のしわが一層深くなった。
少し硬い表情で鋼牙の話を聞いていたカオルだったが、すぐに明るく笑って
見せた。
「解った…
焦ると怪我しちゃうよ。
あたしのことはいいから、しっかり… ねっ?」
カオルが首をちょっと傾けると、必然的に、頭につけたトナカイの角も揺れた。
鋼牙は少しほっとして、カオルを見つめた。
「あぁ…
すまないが、行ってくる」
そう言うと、ゴンザには 「あとは頼む」 と目で伝え、玄関を出ていった。
カオルは、玄関ドアの前に佇(たたず)み、白い世界に溶け込みそうな、
鋼牙の白いコートの背をいつまでも見送り続けた。
to be continued(2へ)
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白い季節がやってきた。
冴島邸がある北の管轄は、11月の末ともなれば雪の便りがちらほら
舞い込み、12月の声を聞くと、あっという間もなく、白い魔物に町が
埋もれてしまうことになる。
カオルが東の管轄にいたときには、
「クリスマス・イブには、雪が降ったらロマンチックなのに…」
などと思っていたが、この北の管轄でいざ冬を迎えてみると、
「クリスマス・イブは、晴れてくれないと鋼牙のとこまでたどり着けないよぉ」
と心配するようになっていた。
今日はクリスマス・イブ。
カオルの祈りが届いたのか、朝から快晴であった。
白く降り積もった雪に陽光が反射し、眩しくて目を開けていられないくらいだ。
カオルはひどく難儀しながらも、冴島邸の玄関前まで、なんとかたどり着く
ことができた。
「はぁ~っ」
慣れない雪道を歩き続けた疲労感と、無事に来れたことへの安堵から、
カオルは、青空をバックにそびえ立つ冴島邸を見上げるようにして、
大きく息を吐いた。
白い息が青空へと昇る前にすっと消え去っていく…
少しの間、呼吸が整うのを待ってから、おもむろに、カオルはカバンの中を
ゴソゴソと探し始める。
ニコっという笑みとともに、何か茶色いものを掴(つか)んだ右手を、
カバンの中から出した。
そして、その茶色いものを頭に装着してから、よしっという感じでひとつ
うなずくと、ようやく玄関ドアを勢いよく開けようとした。
すると、タイミングよくドアが中から大きく引き開けられたではないか!
全体重を預けてドアを押し開けようとしていたカオルは、当然のことながら
バランスを崩して、前につんのめるようにして邸内に突っ込む形になった。
「きゃっ」
小さく叫んだカオルの目の前に、黒くてゴツゴツしたものが迫り、顔面を
かばう暇もなく、カオルは目をぎゅっと閉じることしかできなかった。
だが、激突しそうになった瞬間、誰かに肩を掴まれ、鼻先をわずかにかすめた
だけですんだ。
「大丈夫か?」
その声に、カオルは閉じていた目をそっと開けた。
目の前の黒いものをよく見ると、それは鋼牙の胸部だと判った。
そこで、目線をそのままゆっくり上に上げた。
そこには少し驚いた表情の鋼牙がいて、カオルは思わず笑顔を見せた。
「あ~ びっくりした…」
カオルが無事であることが解ると、鋼牙はいつもの表情に戻った。
「その頭のはなんだ?」
今の衝撃で、カオルの頭から半分外れかけたものを見ながら鋼牙は言った。
「あぁ、これ?
これは、トナカイの角(つの)!
ほら、今日はイブでしょ?
ちょっとクリスマスムードを盛り上げようかな~、なんて思ったのぉ」
そう言いながら、トナカイの角をかたどった飾りのついたカチューシャを、
頭に真っ直ぐに付け直した。
『そいつは確かにトナカイだな。
しかも鼻まで赤いという念の入れようとは…
さすがだな、カオル!』
ザルバが愉快そうに話しかけてきた。
「ちょっ… やだ!」
カオルは慌てて鼻を隠して、ザルバを睨みつけた。
「カオル様、外はお寒かったでしょう?
さぁさ、中にお入りになって温まってください」
鋼牙の陰にいたゴンザが、そう声をかけてきた。
「ありがとう、ゴンザさん。
それはそうと…
鋼牙は今から出かけるの?」
カオルは鼻を隠したままゴンザに笑顔を見せた後、鋼牙に質問を投げかけた。
鋼牙は、少し表情を曇らせながら言った。
「西の管轄から要請があり、急遽これから向かうことになった」
『西で手こずっているホラーがいるんだとよ…』
ザルバが言葉を付け足した。
「これからって…
帰りは遅くなるの?」
驚きながら心配そうにカオルは聞いた。
「できるだけ早く片づけるつもりだが、今日中に帰れるかは約束できない…」
鋼牙の眉間のしわが一層深くなった。
少し硬い表情で鋼牙の話を聞いていたカオルだったが、すぐに明るく笑って
見せた。
「解った…
焦ると怪我しちゃうよ。
あたしのことはいいから、しっかり… ねっ?」
カオルが首をちょっと傾けると、必然的に、頭につけたトナカイの角も揺れた。
鋼牙は少しほっとして、カオルを見つめた。
「あぁ…
すまないが、行ってくる」
そう言うと、ゴンザには 「あとは頼む」 と目で伝え、玄関を出ていった。
カオルは、玄関ドアの前に佇(たたず)み、白い世界に溶け込みそうな、
鋼牙の白いコートの背をいつまでも見送り続けた。
to be continued(2へ)
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コメント
Re:ぼんやりが形に・・・
見切り発車、お許しが出てしまったぁwww
ありがとうございます!
余所様サイトのみなさんは、X'mas当日にどどぉ~んとアップされるでしょうけど、selfish にはそんな芸当、無理です~
一回で書ききるには、書くための集中力が持ちませ~ん!
しかも、書き溜めておいて公開せずに持ってるってことも苦手です…
隠し事ができないタイプなのかなぁ?
なので…
いつものように、チビチビと書いては公開、書いては公開させていただきますね!
実は、こうしたほうが、主旨が定まらずに千鳥足であってもバレないかなぁ~ なんて… (苦笑)
ありがとうございます!
余所様サイトのみなさんは、X'mas当日にどどぉ~んとアップされるでしょうけど、selfish にはそんな芸当、無理です~
一回で書ききるには、書くための集中力が持ちませ~ん!
しかも、書き溜めておいて公開せずに持ってるってことも苦手です…
隠し事ができないタイプなのかなぁ?
なので…
いつものように、チビチビと書いては公開、書いては公開させていただきますね!
実は、こうしたほうが、主旨が定まらずに千鳥足であってもバレないかなぁ~ なんて… (苦笑)
selfish と申します。
無愛想な魔戒騎士や天真爛漫な女流画家だけにとどまらず、大好きな登場人物たちの日常を勝手気ままに妄想しています。
そんな妄想生活(?)も9年目を迎えましたが、まだ飽きていない模様…
無愛想な魔戒騎士や天真爛漫な女流画家だけにとどまらず、大好きな登場人物たちの日常を勝手気ままに妄想しています。
そんな妄想生活(?)も9年目を迎えましたが、まだ飽きていない模様…
ご覧になるにあたって
年代別もくじ
カテゴリー別
[12/31]
[01/22]
[12/24]
[12/03]
[11/19]
[10/15]
[08/06]
[07/30]
[07/09]
[07/02]
[12/31]
[01/22]
[12/24]
[12/03]
[11/19]
[10/15]
[08/06]
[07/30]
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[07/02]
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