きんのまなざし ぎんのささやき
牙 狼(冴 島 鋼 牙 Ver.)の世界を、気ままに妄想した二 次 創 作 サイトです
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うれしい反面
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
「いつもすまない」
あいつに何かを頼まれるたびに、たいていいつもそう言われる。
「悪かったな」
というときもあれば、
「世話をかけた」
といった表現のときもあるのだが、何気ない風を装いつつ言われたそれらの言葉の裏には
「助かった」
とか
「ありがとう」
といった感謝やねぎらいの気持ちがあるのは確かであり、つい口元が緩みそうになる。
確かに、普段は誰の助けも借りずとも涼しい顔で指令をこなしているあいつからの頼みとあれば、そんじょそこらの魔戒法師にはいささか荷の重い内容のことばかりだ。
だが、そういうときこそあえて自分に頼んでくれたのだと思えば、あいつの目から見て少しは信頼に値する魔戒法師に成長できたのかと、自分が誇らしくも思えてくる。
けれど、それと同時に、あいつがあたしを必要とするのは仕事のうえでのことなんだよね、という事実に苦い笑いがこぼれそうにもなる。
チビで生意気で、でも小さくたってホラーからあたしを庇ってくれたあいつ。
成長して魔界騎士の最高位ともいえる黄金の鎧を継承してからは、無敵といってもいいくらい強くなったあいつ。
そうかと思えば、ホラーの返り血を浴びた女を、魔戒の掟を破ってまで守ろうとしたあいつ。
幼い頃からいろいろなあいつを見てきたんだよなぁ…
今はまだ、あいつの感謝の気持ちが隠された言葉に、整理しきれない心境は複雑に入り組んだままだから、いつだって勢いに任せてハンッと鼻で笑い、
「何言ってんだい」
と負けないくらいさらっと躱(かわ)すような言葉しか言えないんだけど。
それでも少しずつ自分の中で想いは変わっていくんだろうと思っている。
そして、いつの日か多分、
「頼ってくれてうれしかったよ」
と素直に言える日がくるのかもしれない。
そして、そのときには、きっとあいつだって、
「おまえだから頼ってるんだ… ありがとう…」
なんて、こっちが照れるようなことを真っすぐに目を見て言ってくれるようになってるのかもしれない。
クスクス…。
ほらね、こんなふうに考えられるようになってる自分は、やっぱり少しずつ変わってきてるんじゃないか?
ちょっとずつ変わってきて、そのうち、あたしのしあわせな未来につながってるといいんだけどなぁ…
そんなことを漠然と思いながら歩いていた邪美は、どこかすっきりとした表情で前を向き、鈴や翼の待つ閑岱へと向かう足を速めるのだった。
fin
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
はい、もう「あいつ」は誰かお分かりですよね?
幼い頃からお互い知っているふたりの心情が、それぞれどんなものだったのかはわかりませんが、少なくとも「そんなに簡単に想いが吹っ切れるわけない」というのは事実ですよね。
ちょっとしんみりしたところもあるけれど、邪美姐さんにはどこかでそれを笑い飛ばしてくれる肝っ玉の太さも期待したくて、こんなふうに妄想してみました。
…まぁ、口ではそう言いつつ、愁いを帯びた表情だったりして、ね。
そんな邪美姐さん、すっごくキレイだろうなぁ~
「いつもすまない」
あいつに何かを頼まれるたびに、たいていいつもそう言われる。
「悪かったな」
というときもあれば、
「世話をかけた」
といった表現のときもあるのだが、何気ない風を装いつつ言われたそれらの言葉の裏には
「助かった」
とか
「ありがとう」
といった感謝やねぎらいの気持ちがあるのは確かであり、つい口元が緩みそうになる。
確かに、普段は誰の助けも借りずとも涼しい顔で指令をこなしているあいつからの頼みとあれば、そんじょそこらの魔戒法師にはいささか荷の重い内容のことばかりだ。
だが、そういうときこそあえて自分に頼んでくれたのだと思えば、あいつの目から見て少しは信頼に値する魔戒法師に成長できたのかと、自分が誇らしくも思えてくる。
けれど、それと同時に、あいつがあたしを必要とするのは仕事のうえでのことなんだよね、という事実に苦い笑いがこぼれそうにもなる。
チビで生意気で、でも小さくたってホラーからあたしを庇ってくれたあいつ。
成長して魔界騎士の最高位ともいえる黄金の鎧を継承してからは、無敵といってもいいくらい強くなったあいつ。
そうかと思えば、ホラーの返り血を浴びた女を、魔戒の掟を破ってまで守ろうとしたあいつ。
幼い頃からいろいろなあいつを見てきたんだよなぁ…
今はまだ、あいつの感謝の気持ちが隠された言葉に、整理しきれない心境は複雑に入り組んだままだから、いつだって勢いに任せてハンッと鼻で笑い、
「何言ってんだい」
と負けないくらいさらっと躱(かわ)すような言葉しか言えないんだけど。
それでも少しずつ自分の中で想いは変わっていくんだろうと思っている。
そして、いつの日か多分、
「頼ってくれてうれしかったよ」
と素直に言える日がくるのかもしれない。
そして、そのときには、きっとあいつだって、
「おまえだから頼ってるんだ… ありがとう…」
なんて、こっちが照れるようなことを真っすぐに目を見て言ってくれるようになってるのかもしれない。
クスクス…。
ほらね、こんなふうに考えられるようになってる自分は、やっぱり少しずつ変わってきてるんじゃないか?
ちょっとずつ変わってきて、そのうち、あたしのしあわせな未来につながってるといいんだけどなぁ…
そんなことを漠然と思いながら歩いていた邪美は、どこかすっきりとした表情で前を向き、鈴や翼の待つ閑岱へと向かう足を速めるのだった。
fin
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はい、もう「あいつ」は誰かお分かりですよね?
幼い頃からお互い知っているふたりの心情が、それぞれどんなものだったのかはわかりませんが、少なくとも「そんなに簡単に想いが吹っ切れるわけない」というのは事実ですよね。
ちょっとしんみりしたところもあるけれど、邪美姐さんにはどこかでそれを笑い飛ばしてくれる肝っ玉の太さも期待したくて、こんなふうに妄想してみました。
…まぁ、口ではそう言いつつ、愁いを帯びた表情だったりして、ね。
そんな邪美姐さん、すっごくキレイだろうなぁ~
コメント
selfish と申します。
無愛想な魔戒騎士や天真爛漫な女流画家だけにとどまらず、大好きな登場人物たちの日常を勝手気ままに妄想しています。
そんな妄想生活(?)も9年目を迎えましたが、まだ飽きていない模様…
無愛想な魔戒騎士や天真爛漫な女流画家だけにとどまらず、大好きな登場人物たちの日常を勝手気ままに妄想しています。
そんな妄想生活(?)も9年目を迎えましたが、まだ飽きていない模様…
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