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オトコノコ談義(1)
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「俺はやっぱ薄いピンクとかかなぁ?」
顎先を撫でながら零がそう言うと、
「えっ?」
とレオが意外そうな声をあげたので、零は少し気分を害したように、
「なんだよぉ」
と声を低めてレオをじろりと睨んだ。
睨まれたレオは
「あ、いえ…」
とたじろぎつつも、
「零さんはもっと色味が濃いものを好むのかなと思ったんで… えっと、赤とか、黒とか…」
と若干視線を彷徨わせながら答えた。
「まぁ、別にそういうのもいいけど。
でもまあ好みっていうんなら、どぎつい色より薄い色のほうが好きだなぁ。
その代わり、スケスケだったり、生地がうんと少ないほうが好みかも。
一見おとなしく思わせて実は、っていうギャップがよくないか?」
生クリームたっぷりのホワイト・ルシアンの入ったロックグラスを持つ手を揺らし、透明度の高い氷に音を奏でさせる零。
グラスに口をつけて少し上目遣いにレオを見やる様は、男臭い色気に溢れている。
「あー …零さんはそういうのが好みなんですねぇ」
レオは小さくうなずきながら泡のだいぶん減ったシャンディ・ガフを喉に流し込む。
「ん? なに? レオは違うの?
おまえはどういうのがいいんだよ」
零は、俺にばっかり言わせるなよ、とばかりに、レオのほうの肘をカウンターテーブルにつき、下から覗き込むようにして問い詰める。
先ほどから何の話をしているのだ、と思われたことだろう。
今宵はどうしたわけか、零とレオ、それに鋼牙に翼までもが揃って、酒を酌み交わしていたのだが、どうした話の流れだったのか、酒が進むにつれて、話題は「どんなベビードールが好みなのか」というものになっていた。
零に「早く言えよ」と肘で突かれたレオはちょっと困った顔をしていたが、言わずにいてはとても許されなさそうだと思って渋々口を開いた。
「俺は… どっちかっていうとスケスケよりも光沢感のあるやつが好きかも…
あ、あと、縁に黒いレースとか付いてるの、とか」
「へぇぇぇ。人畜無害な顔して、おまえ結構エロいの好きなんだな?」
「エロいって! いや、まぁ、…はい。
普段はフツウでも、夜になったら自分のためだけにそういう恰好してくれるのって、ぎゅっとハートを掴まれませんか?」
「まあな。
結局は好きな女性がそうやって迫ってくれたら、なんだって嬉しいよな」
零とレオが、そんなふうに「おまえら高校生か!」みたいな話をしている中、翼は鋼牙に声を潜ませて訊いていた。
「鋼牙…」
「なんだ?」
「ベビードールというのはなんなんだ?」
「…」
鋼牙は一瞬視線を彷徨わせたが、すぐに言葉にならないのか黙ったままだった。
「お前も知らないのか?」
「いや…」
「知ってるのか?」
「…まあな」
「? なんだ?
知っているなら教えてくれ」
先ほどから話題になっているベビードールなるものが、翼にはよくわからなかった。
零たちの話を聞いていると、なんとなく男女間の艶っぽい話に関係するものらしいのだが…
なかなか話そうとしない鋼牙にじれったさを感じる翼。
「ベビードールというのは…」
「ああ。なんだ?」
「女が…」
うなずく翼。
「男を…」
もう一度うなずく翼。
「’ソノ気’ にさせるために着る夜着のことだ」
鋼牙が淡々とした口調で行った説明のため、翼の頭には言葉だけが流れ込み、それを理解するのに少々時間がかかった。
(男を ’ソノ気’ にさせる…)
パチパチと瞬きばかり繰り返して何も言わない翼を見て、鋼牙は小首をかしげた。
「翼?」
すると、翼はぐりんと体ごと鋼牙のほうに向けて、いぶかしげに眉を潜めて尋ねた。
「男を誘うような寝間着というのはどういうものだ?」
「…」
翼の問いに驚かされた鋼牙は、口が半開きになったもののすぐに閉じて難しい顔になる。
(俺にどう説明しろというのだ…)
鋼牙が困り果てている状況に気付いたのか、零が声を掛けてきた。
「おい、鋼牙、どうかしたか?」
「あ、いや…」
歯切れの悪い鋼牙に、零とレオは不思議そうな顔をしていると、
「ベビードールがどういったものか、俺が鋼牙に聞いていたんだ」
と翼が代わりに答えた。
「男が ’ソノ気’ になるような寝間着だと言うんだが、どういったものだ?
見当がつかん…」
翼の知っている寝間着は、浴衣のようなものであったり、パジャマやスエットのようなものだったりするが、そういうものとは違うのだろうか?
(まあ、浴衣は体のラインが出るから ’ソノ気’ になるのもわからないでもないが…)
翼は至極まじめにそんなことを考えていたので、眉間には皺までできている。
そんな翼を前に、鋼牙は困ったような表情をしており、零とレオはきょとん顔だ。
to be continued(2へ)
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コメント
selfish と申します。
無愛想な魔戒騎士や天真爛漫な女流画家だけにとどまらず、大好きな登場人物たちの日常を勝手気ままに妄想しています。
そんな妄想生活(?)も9年目を迎えましたが、まだ飽きていない模様…
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